【株式評論家の視点】ネクソンは主力PCオンラインゲーム「アラド戦記」 が好調、第3四半期実績は予想の上限を上回るか
- 2017/10/26 06:16
- 株式評論家の視点
ネクソン<3659>(東1)は、PC及びモバイルゲームの開発・配信及び運用を行い、世界中の多数のユーザーに対して訴求力の高い高品質なゲームを提供している。「メイプルストーリー」、「アラド戦記」など同社の主要事業であるPCオンラインゲーム事業に加え、「HIT」や「ドミネーションズ ‐文明創造‐」のモバイルゲームを含む、計100を超えるゲームタイトルを、中国・韓国・日本・北米・欧州を含む190を超える国と地域に向けて、それぞれの地域のユーザーの嗜好に合うようローカライズし、配信している。
今2017年12月期は、グループ内におけるゲーム開発力の強化、他社との共同開発を含めた事業提携、有力なゲーム開発会社への投資等による高品質な新規ゲームタイトルの配信、 モバイル事業における開発力強化、既存ゲームタイトルの魅力的なコンテンツアップデートを実施するための事業 基盤の更なる強化などに取り組んでいる。
今2017年12月期第2四半期業績実績は、売上高1218億5600万円(前年同期比27.4%増)、営業利益560億0400万円(同3.3倍)、経常利益469億4700万円(同6.0倍)、純利益393億5400万円(同30倍)に着地。中国事業が引き続き好調であったことにより売上収益は大きく成長。中国では、主力PCオンラインゲーム「アラド戦記」の9周年アニバーサリーアップデート及び新キャラクターに関連したアバターやアイテムの販売がユーザーの好評を博したこと等により大変好調に推移。韓国では、主力タイトルである「アラド戦記」、及び「メイプルストーリー」が好調に推移したほか、今12月期第1四半期末にローンチした「真・三國無双 斬」が好調な滑り出しをみせ、「サドンアタック」及び前第2四半期に大変好調であったモバイルゲーム 「HIT」等からの減少を補填したことにより前年同期比で成長している。
今17年12月期第3四半期業績予想は、売上高1735億0100万円(前期比24.0%増)~1774億0800万円(同26.8%増)、営業利益737億9500万円(同121.1%増)~765億0200万円(同129.2%増)、経常利益658億4400万円(同265.7%増)~685億5200万円(同280.7%増)、純利益552億3000万円(同518.7%増)~574億円(同543.0%増)を見込む。通期の合理的な業績予想の算定が困難なため、第3四半期(累計)の業績予想のみを開示している。
株価は、1月24日につけた年初来の安値1637円を底に13週移動平均線をサポートラインとして10月10日に上場来の高値3115円と上昇。その後、モミ合っている。主力PCオンラインゲーム「アラド戦記」 が好調で、今12月期第2四半期業績が計画を上回り順調に推移している。逆日歩がつく信用取組倍率0.36倍の好需給となっており、11月10日に今17年12月期第3四半期決算の発表が予定されているが、第3四半期実績が予想の上限を上回れば、再度上昇基調を強めると予想する。(株式評論家・信濃川)