【編集長の視点】ジェネパは小幅続落も月次売上高連続プラスを手掛かりに業績期待を高め下値に下げ過ぎ訂正買い

 ジェネレーションパス<ジェネパ、3195>(東マ)は、前日9日に2円安の595円と小幅続落して引けた。ただ、今年9月8日につけた年初来安値580円を前に下げ渋る動きをみせており、今年10月13日に発表した2017年10月期の9月度の月次売上高が、連続プラスとなったことを手掛かりに目下集計中で12月15日に発表予定の2017年10月期業績への期待を高めて下値に下げ過ぎ訂正買いも続いた。また続く2018年10月期業績についても、今年9月15日に公表した防ダニふとんなどの健康寝具などを展開するアクトインテリア(アクト、広島県甘日市)など3社の連結子会社化が、「メタECカンパニー」を目指す成長戦略を加速させ大きく貢献すると観測され、フォローの材料視されている。

■3社連結子会社化の「バーチカル展開」の加速で「メタECカンパニー」実現に現実感

 同社の9月度の月次売上高は、9億1300万円と前年同月より4.9%増加し、今期に入って昨年の11月度売上高以来、連続して前年同月を上回った。同9月度の増収率は、8月度までの2ケタ増に比べ1ケタ増にとどまったが、商品企画関連事業売上が、受注額に変更はないものの、売上高計上が翌月以降に延びた影響によるもので、昨年11月度から今年9月度までの11カ月間の通期累計売り上げは、70億1800万円と前年同期を20.0%上回った。またこの9月度からは、9月15日に連結子会社化したアクトや環境アルゲン、食品アルゲンなどの測定事業を展開しているITEA(東京都文京区)の売上高が計上された。

 一方、目下集計中の同社の2017年10月期業績は、売り上げ85億円(前期比30.7%増)、営業利益1億3000万円(同56.6%増)、経常利益1億3000万円(同94.0%増)、純利益8800万円(同95.6%増)と大幅続伸が見込まれ、純利益は、2014年12月期の過去最高(5700万円)を更新する。続く2018年10月期業績も、アクト、ITEAに加えて、瞬間消臭などの高機能加工技術を保有する青島新綻紡貿易有限公司の3社の連結子会社化が、「メタECカンパニー」を目指す同社の3つの成長戦略の一つのバーチカル展開(商品開発・ブランド開発)を加速させるだけに、中長期ビジョンで目標に掲げている2020年10月期の連結売り上げ500億円達成の現実感が高まり、業績押し上げ期待につながっている。

■再度の25日線割れから信用好需給に値ごろ妙味もオンしてリバウンド幅を拡大

 株価は、年初には越境EC関連株人気で年初来高値970円まで買い進まれたが、北朝鮮を巡る地政学リスクへの懸念が波及して年初来安値580円へ突っ込み、下げ過ぎとして647円までリバウンド、再度の600円台割れの調整安値からは、3社の連結子会社化を評価して690円まで買い戻されるなど25日移動平均線を上抜いた。足元では、本則市場の東証1部の主力株買いの高まりの圏外に置かれ、再び25日線を割って下げ過ぎを示唆しており、特別空売り料がつく信用好需給に値ごろ妙味もオンして年初来高値から同安値への調整幅の3分の1戻し、半値戻しとリバウンド幅を拡大しよう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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