【どう見るこの相場】日経平均株価は上げ一服を想定、決算発表一巡してやや手掛かり材料難

どう見るこの相場

 今週11月13日~17日の株式市場は上げ一服の展開を想定する。好調な企業業績という背景に変化はないが、主力銘柄の7~9月期決算発表が一巡してやや手掛かり材料難となりやすい。日経平均株価がバブル後の高値を更新した反動や達成感もあり、一旦は目先的な過熱感を冷ます必要がありそうだ。また米国の税制改革法案成立に向けた不透明感があり、トランプ米大統領のアジア歴訪が終了して北朝鮮を巡る地政学リスクに対する警戒感再燃にも注意が必要だろう。

■今週の日経平均株価は上げ一服を想定

 前週(11月6日~10日)の日経平均株価は、11月9日に2万3382円まで上伸してバブル後の高値を更新した。北朝鮮を巡る地政学リスクに対する警戒感が後退している一方で、世界的な景気と企業業績の拡大、トランプ米政権の減税政策、米FRBの緩やかな追加利上げなどに対する期待感で、米国のダウ工業株30種平均株価が11月7日に史上最高値2万3602ドルまで上伸したことや、為替が1ドル=113円~114円台で堅調に推移したことも好感した。

 今週(11月13日~17日)は上げ一服の展開となりそうだ。好調な企業業績という背景に変化はないが、日経平均株価がバブル後の高値を更新した反動や達成感もあり、一旦は目先的な過熱感を冷ます必要がありそうだ。

 国内では主力銘柄の7~9月期決算発表が一巡して、やや手掛かり材料難となりやすい。また米国の税制改革法案成立に向けた不透明感があり、トランプ米大統領のアジア歴訪が終了して北朝鮮を巡る地政学リスクに対する警戒感再燃にも注意が必要だろう。強基調の反動で高値波乱に対する警戒も必要だろう。

■物色は中小型株にシフトの可能性

 物色面では、日経平均株価やTOPIXが上げ一服の流れとなれば、指数上昇を牽引してきた指数寄与度の高い銘柄には利益確定の動きが強まり、物色の流れが主力大型株から中小型株にシフトする可能性が高まりそうだ。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

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