【業績でみる株価】ベガコーポレーションは失望売り一巡、18年3月期減益予想だが19年3月期の収益改善期待
- 2017/11/13 11:36
- 業績でみる株価
ベガコーポレーション<3542>(東マ)は、家具・インテリア等のネット通販事業を主力として、越境ECプラットフォーム運営事業、家具ECプラットフォーム事業も展開している。18年3月期は減益予想だが、積極的な事業展開で19年3月期の収益改善を期待したい。株価は失望売り一巡して反発の動きを強めている。
■家具・インテリア等のネット通販事業が主力
家具・インテリア等のネット通販事業(国内家具EC事業)を主力として、越境ECプラットフォーム「DOKODEMO」運営事業、および家具ECプラットフォーム「Laig」運営事業も展開している。
主力の国内家具EC事業は楽天市場などで全6ショップを展開し、20~30代女性向けの自主企画商品や低価格商品を強みとしている。15年12月テスト運用開始した越境ECプラットフォーム「DOKODEMO」の会員登録数は17年9月末時点で10万人を突破した。
■18年3月期は物流コスト上昇で減益予想、19年3月期の収益改善期待
18年3月期の非連結業績予想(10月31日に減額修正)は、売上高が17年3月期比19.5%増の131億円、営業利益が57.8%減の3億50百万円、経常利益が54.3%減の3億70百万円、純利益が70.7%減の2億30百万円としている。
第2四半期累計(4~9月)は売上高が前年同期比27.3%増収だが、営業利益が52.9%減益、経常利益が47.2%減益、純利益が50.8%減益だった。積極的な新商品開発や販促活動などで大幅増収だったが、コモディティ商品の値下げ等による原価率の上昇、配送会社変更や値上げ要請に等による配送コスト上昇、家具プラットフォーム事業開始に向けた先行投資などが影響して利益が計画を下回り、大幅減益だった。
通期ベースでも競争激化や物流コスト上昇などが影響する見込みだ。修正後の通期予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高47.7%、営業利益47.4%、経常利益46.8%、純利益46.1%である。原価率改善などへの取り組みで達成可能だろう。そして19年3月期の収益改善に期待したい。
■株価は失望売り一巡して反発
株価は18年3月期業績予想の減額修正を嫌気して急落し、1600円近辺でのモミ合いから下放れの形となった。ただし16年6月IPO時の安値960円まで下押すことなく、11月2日の直近安値1100円から反発の動きを強めている。11月10日には1338円まで上伸した。失望売りが一巡したようだ。
なお11月10日の終値は1321円、今期予想PERは約59倍、時価総額は約137億円である。週足チャートで見ると長い陰線を引いたが、安値圏の下ヒゲで底打ち感を強めている。(MM)