【株式評論家の視点】九州リースサービスは今3月期第2四半期業績好調、割安感があり上昇基調を強める

株式評論家の視点

 九州リースサービス<8596>(東2)は、2016年11月に東京証券取引所第二部に株式を上場。昭和49年設立以来「リース事業」を中心に、融資事業、不動産事業、フィービジネス事業などの多岐にわたる取扱商品を複合的に提供する総合金融サービス企業として、地域密着型営業により顧客ニーズへの対応を図ることで、多くの取引先の経営をサポートしている。また、同社グループでは、LED照明のレンタル事業や九州で最初の大規模太陽光発電所(メガソーラー)を共同事業で稼働するなど、電力不足や環境にも対応した事業の展開も行っている。

 本年4月にはM&Aを活用し新規事業を構築する事業開発部を開設し、また、新規連結子会社にてストレージ事業へ参入。さらに、同5月には各種情報ルートの拡充、東京進出企業と九州進出企業のネットワーク構築を目的とした東京支店を開設するなど、同社グループの強みである情報力と各事業の融合による多様な商品ラインナップで顧客ニーズへの対応を図っている。

 11月8日に発表した今2018年3月期第2四半期業績実績は、売上高124億6400万円(前年同期比17.4%増)、営業利益17億0400万円(同9.1%減)、経常利益16億9200万円(同7.6%減)、純利益16億2200万円(同4.3%増)に着地。リース・割賦事業、フィービジネス 事業が堅調に推移し増収で、7-9月経常利益は8億8500万円(前年同期比22.2%増)と好調で、9月22日に上方修正した第2四半期業績予想を4200万円上回り順調に推移している。

 今18年3月期業績予想は、売上高230億円(前期比9.2%増)、営業利益30億円(同1.7%増)、経常利益34億円(同13.9%増)、純利益が29億円(同25.9%増)になる見通し。年間配当は10円(第2四半期末5円、期末5円)を予定している。

 株価は、3月2日高値945円から4月13日安値722円まで調整、9月6日安値759円と売り直されて下値確認から11月13日に上場来高値1210円と上昇している。2018年3月期経常利益28億円目標の中期経営計画は達成する見通しで、新しいビジネスである建物リースや環境関連ビジネスへの取り組みに対する期待感が高まる。今期予想PER10倍台と割安感があり、上昇基調を強める可能性がありそうだ。(株式評論家・信濃川)

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