キーコーヒー:コーヒー生産地の品質向上にも期待

■新加工技術「KEY Post-Harvest Processing」を開発

 キーコーヒー<2594>(東1)は、収穫後のコーヒーチェリーを氷温熟成すると、内部のコーヒー生豆の成分量が増加し、更にそれを焙煎した結果、香味成分や風味も向上する効果があることを確認し、この効果を活かした新加工技術「KEY Post-Harvest Processing(KEY ポスト-ハーベスト プロセッシング)」を開発した。
 世界的にコーヒーの消費が拡大する一方で、地球温暖化による気候変動は、コーヒー生産への悪影響と品質の低下に悪影響を及ぼすのではないかと危惧されている。

 同社では、新加工技術である「KEY Post-Harvest Processing」は「コーヒー生産地の栽培環境に影響を受けることなく、収穫後の加工によってコーヒーの品質向上を実現する可能性を秘めており、これからも研究を続ける」と話している。

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コーヒーチェリー画像/内部構造

■研究経緯・結果

 収穫したコーヒーチェリーは、そのまま放置すると短時間で腐敗するため外果皮と果肉を除去する「精選」作業を行なう。
 同社は、精選前のチェリー状態での氷温熟成効果に着目し、約3年にわたり開発研究所を中心にインドネシア・スラウェシ島 トラジャ地方の直営農場で研究を続けてきた。
 その結果、コーヒーチェリーを一定の条件下で氷温熟成した生豆に、香味のもととなる「ショ糖」、「有機酸」、「遊離アミノ酸」に、明らかな成分量の増加が認められ、さらに、それを焙煎したコーヒーでも香気、風味上昇を実証することに成功した。
 同社は、このコーヒーの新加工技術について「KEY Post-Harvest Processing」と名づけ発表した。
 同社は、この技術を通じて、コーヒー生産者の経済的向上と、顧客にはコーヒーの持つ魅力を提供し続け、同社の企業使命を果たしたい」と話している。

【コーヒーチェリーの変化画像】
真っ赤なチェリーは、熟成後黒色に変化する

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【コーヒー生豆成分の分析結果グラフ】
 (通常処理と氷温熟成の比較)
 氷温熟成したコーヒー生豆は、香味のもととなる、「ショ糖量」、「有機酸量」、「遊離アミノ酸量」において、通常処理に比べ増加が認められた

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