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ピックルスコーポレーションは上場来高値圏、18年2月期大幅増益予想
- 2017/11/22 07:23
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
ピックルスコーポレーション<2925>(東1)は漬物・キムチ製品の最大手である。主力の「ご飯がススム キムチ」ブランド力が向上し、惣菜分野への事業展開も加速している。18年2月期は増額修正して大幅増益予想である。なお11月6日付で東証2部から東証1部に市場変更した。株価は上場来高値圏だ。自律調整一巡して上値を試す展開が期待される。
■漬物製品の最大手で「ご飯がススム キムチ」ブランド力向上
漬物・キムチ製品の最大手である。主力の「ご飯がススム キムチ」シリーズのブランド力向上とともに収益力が大幅に向上し、さらに新製品の積極投入、成長市場である惣菜製品の強化などを推進している。
17年2月期の品目別売上高構成比は自社製品61%(浅漬・キムチ42%、惣菜16%、ふる漬3%)、商品(漬物・調味料・青果物・その他)39%だった。セブン&アイ・ホールディングス<3382>など大手量販店・コンビニが主要取引先である。
16年3月フードレーベルホールディングス(FLH)を子会社化、16年12月FLHの子会社フードレーベルがFLHを吸収合併してフードレーベルの株式を直接所有とした。また九州地区で事業拡大するため佐賀工場を新設する。なお17年8月には連結子会社である青果市場運営の県西中央青果(茨城県古河市)の株式全部を譲渡した。
■18年2月期は増額修正して大幅増益予想
今期(18年2月期)の連結業績予想(10月13日に増額修正)は、売上高が前期(17年2月期)比5.8%増の378億60百万円で、営業利益が78.6%増の13億93百万円、経常利益が71.9%増の14億90百万円、そして純利益が76.8%増の9億69百万円としている。生産体制の強化を図るため食品会社の株式取得を予定している。
第2四半期累計(3~8月)は、売上高が前年同期比2.5%増収で、営業利益が1.0%減益、経常利益が0.7%増益、純利益が2.4%減益だった。累計ベースは営業微減益だった。
ただし四半期別に見ると、第1四半期(3~5月)は売上高96億24百万円、売上総利益22億20百万円、売上総利益率23.1%、販管費18億57百万円、販管費比率19.3%、営業利益3億62百万円だが、第2四半期(6~8月)は売上高97億90百万円、売上総利益23億92百万円、売上総利益率24.4%、販管費18億85百万円、販管費比率19.3%、営業利益5億08百万円となった。第1四半期は野菜価格上昇の影響を受けたが、第2四半期は野菜価格が落ち着いて営業損益が改善した。
主力の「ご飯がススム キムチ」シリーズのリニューアルや新製品開発、既存取引先への拡販や新規取引先の開拓、西日本エリアでの生産能力増強や営業強化、契約栽培拡大など原料野菜の安定調達、原材料購買方法の見直し、市場規模が大きい惣菜分野への事業展開加速などを推進している。中期成長シナリオに変化はないだろう。
■株価は上場来高値圏、自律調整一巡して上値試す
株価は10月17日の上場来高値2144円まで上伸し、その後も高値圏で堅調に推移している。
11月21日の終値2020円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS165円93銭で算出)は12~13倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間22円で算出)は1.1%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1587円08銭で算出)は1.3倍近辺である。時価総額は約129億円である。
週足チャートで見るとサポートラインの13週移動平均線が接近して目先的な過熱感が解消した。自律調整一巡して上値を試す展開が期待される。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)