【注目銘柄】ソーシャルワイヤーは調整一巡して上値試す、18年3月期業績・配当予想を増額修正

注目銘柄

 ソーシャルワイヤー<3929>(東マ)に注目したい。プレスリリース配信代行のニュースワイヤー事業と、日本含むアジア主要8都市におけるレンタルオフィスのインキュベーション事業を2本柱としている。18年3月期第2四半期累計が大幅増益となり、通期業績予想と配当予想を増額修正している。株価は調整一巡し、好業績を評価して上値を試す展開が期待される。

■18年3月期2Q累計は大幅増益、通期業績予想と配当予想を増額修正

 10月31日に18年3月期連結業績予想と配当予想を増額修正した。売上面ではニュースワイヤー事業、インキュベーション事業とも好調に推移している。特に主力のニュースワイヤー事業で、プレスリリース配信代行サービス「@Press」の案件数および単価が想定よりも好調だ。利益面では、ビッグデータとAI技術活用で業務ツールの自社開発および運用化が想定より早く実現し、運用経費が抑えられたことも寄与する。

 修正後の18年3月期連結業績予想は売上高を1億30百万円増額して17年3月期比15.9%増の27億80百万円、営業利益を80百万円増額して58.4%増の3億50百万円、経常利益を80百万円増額して60.6%増の3億40百万円、純利益を60百万円増額して74.6%増の2億30百万円とした。

 第2四半期累計(4~9月)は、売上高が前年同期比17.7%増収、営業利益が67.3%増益、経常利益が83.8%増益、純利益が2.4倍増益だった。ニュースワイヤー事業が17.4%増収、インキュベーション事業が18.1%増収と好調に推移して売上高が過去最高となり、AI活用による運営効率化が寄与して営業利益率も過去最高だった。ニュースワイヤー事業のプレスリリース配信数は11.9%増の9122件だった。インキュベーション事業の稼働席数累計は国内が28.2%増加、海外が18.0%増加した。

 修正後の通期予想に対する第2四半期累計の進捗率は、売上高が49.4%、営業利益が50.9%、経常利益が51.5%、純利益が53.0%である。通期ベースでも好業績が期待される。

 なお配当予想は、第2四半期末1円増額して10円、期末50銭増額して5円とした。17年10月1日付株式2分割を考慮して分割前に換算すると年間20円で、前回予想の年間18円に対して2円増額となる。また17年3月期の年間18円との比較でも2円増配となる。

■株価は調整一巡、好業績評価して上値試す

 株価は10月10日の上場来高値1710円から利益確定売りで一旦反落したが、11月15日の直近安値1208円から切り返している。週足チャートで見ると13週移動平均線近辺から切り返してサポートラインを確認した形だ。調整一巡し、好業績を評価して上値を試す展開が期待される。(MM)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■グローバルモデルに匹敵する日本語対応の高性能生成AIを4月から順次提供  ELYZAとKDDI<…
  2. ■優勝への軌跡と名将の言葉  学研ホールディングス<9470>(東証プライム)は3月14日、阪神タ…
  3. ■新たな映画プロジェクトを発表  任天堂は3月10日、イルミネーション(本社:米国カリフォルニア州…
2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■海運株と防衛関連株、原油価格の動向に注目集まる  地政学リスクによる市場の不安定さが増す中、安全…
  2. ■中東緊張と市場動向:投資家の選択は?  「遠い戦争は買い」とするのが、投資セオリーとされてきた。…
  3. ■節約志向が市場を動かす?  日本の消費者は、節約志向と低価格志向を持続しており、これが市場に影響…
  4. ■投資家の心理を揺さぶる相場の波  日米の高速エレベーター相場は、日替わりで上り下りと忙しい。とく…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る