【材料でみる株価】グローバルグループは子育て支援事業を展開
- 2017/11/27 12:59
- 材料でみる株価
グローバルグループ<6189>(東1)は、保育施設運営を主力に子育て支援事業を展開している。18年9月期は大幅な職員給与改善などで営業・経常減益だが、減損損失が一巡して純利益は増益予想である。株価は10月の年初来高値から反落した。政策期待が一巡した形だ。
■保育施設運営など子育て支援事業を展開
保育施設運営を主力に子育て支援事業を展開する持株会社である。連結子会社のグローバルキッズ、ろくが、東京や横浜を中心に認可・認証保育園、学童クラブ、児童館を運営している。
17年9月期末時点の施設数は合計118施設となった。地域別には東京都91施設、横浜市・川崎市20施設、その他7施設で、施設別には認可保育所81施設(東京都56施設、神奈川県19施設、千葉県3施設、大阪府3施設)、認証保育所・認定こども園等保育施設25施設、学童クラブ・児童館12施設である。
16年6月保育事業者として初の子育食育WEBマガジン「HAPIKU」運営開始、17年11月保育事業者初の子育て情報アプリ「HAPIKU」運用開始した。
■18年9月期は営業・経常減益だが、純利益は増益予想
11月13日発表した17年9月期連結業績(8月10日に増額修正)は、売上高が16年9月期比30.1%増の131億55百万円、営業利益が19.5%増の4億07百万円、経常利益が26.1%減の14億77百万円、純利益が41.7%減の7億91百万円だった。
認可保育所18施設、学童クラブ1施設を新規開設し、在籍園児数が増加して大幅増収だった。営業利益は人件費増加などを増収効果で吸収して2桁増益だった。経常利益は営業外での補助金収入が減少して減益だった。純利益は減損損失2億28百万円計上も影響して減益だった。期末の在籍園児数(学童クラブ・児童館在籍除く)は23.6%増の6213人、職員数(本部・パート含む)は20.9%増の2572人となった。
18年9月期の連結業績予想売上高が17年9月期比23.5%増の162億45百万円、営業利益が31.7%減の2億78百万円、経常利益が9.4%減の13億39百万円、純利益が8.0%増の8億55百万円としている。
保育所の新規開設等による在籍園児数の増加で大幅増収予想だが、大幅な職員給与改善やシステム投資など、労働環境改善に係る費用が増加して営業利益と経常利益は減益予想としている。純利益は減損損失が一巡して増益予想である。新規開設は保育所17施設、期末の在籍園児数は19.1%増の7400人、職員数は20.5%増の3100人の見込みとしている。
■株価は政策期待一巡
株価(17年9月29日付で東証マザーズから東証1部に市場編値高)は、政策期待で人気化し、一旦は底放れの形となったが、10月の年初来高値2586円から反落して安値圏1800円近辺に回帰した。政策期待が一巡した形だ。
11月21日の終値は1833円、今期予想連結PERは18~19倍近辺、時価総額は約159億円である。週足チャートで見ると26週移動平均線近辺で下げ渋る形だ。下値不安は小さいだろう。(MM)