【新規上場(IPO)銘柄】シー・エス・ランバーは17年11月期業績予想は達成へ、リバウンド相場入りを期待

株式市場 IPO 鐘

 シー・エス・ランバー<7808>(JQS)は、11月15日に東京証券取引所JASDAQに上場した。同社は、主にプレカット事業、建築請負事業および不動産賃貸事業を行っているほか、その他事業として不動産販売事業に取り組んでいる。昭和58年に材木販売を通じて社会貢献することを目的として株式会社千葉中井材木店(現株式会社シー・エス・ランバー)を設立。設立後、今後の材木の流通がプレカット工場を通じたものになると考え、材木のプレカット業へと業態転換を図ったほか、プレカット業の派生業態として、合理的な価格による良質な材木を使用した木造住宅の提供を目的として、グループ内に住宅建築部門を併設し、業務を拡大している。

 同社グループは景気変動下でも揺るがない経営体質の保持、競合他社との競争力強化のもと、材料のコスト削減を目的とした歩留まり率向上を図るピッキングシステム(邸別ピッキング用自動倉庫)の導入やツーバイフォー工法におけるプレカット加工機導入の設備投資、新規取引先の開拓の推進、保育所入所待機児童の増加を解消するための保育所などの大型施設建設、運営事業者への保育所賃貸などに注力している。

 2017年11月期第3四半期業績実績は、売上高105億0400万円、営業利益3億2500万円、経常利益2億9300万円、純利益1億3300万円に着地。

 17年11月期業績予想は、売上高147億3300万円(前期比8.1%増)、営業利益は6億4300万円(同10.7%増)、経常利益6億0100万円(同12.0%増)、純利益3億2000万円(同1.0%増)を見込む。上場で調達した資金は工場の改修など設備投資のほか、借入金の返済に充てる。年間配当予想は、期末一括30円を予定している。

 株価は、上場初日の11月15日に公開価格1480円を84.1%上回る2724円で初値をつけ、同日高値2772円と上昇。22日安値1966円まで調整。2000円どころでモミ合っている。保育所などの大型施設建設や運営事業者への保育所賃貸などへ注力しており、待機児童ゼロ政策関連として今後の展開は注目される。同社グループの住宅に関する木材の加工製品及び建築請負事業に係る売上高は、9月から12月までに集中する傾向があり、2017年11月期業績予想は達成出来る見通し。17年11月期予想PER11倍台と割安感があり、配当落ちに伴う売り一巡すれば、リバウンド相場入りが期待されそうだ。(株式評論家・信濃川)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■国内初、HVO51%混合燃料が建設現場で稼働  大成建設<1801>(東証プライム)とユーグレナ…
  2. ■従来の制作プロセスを刷新しAI時代の人材育成を推進  武蔵精密工業<7220>(東証プライム)は…
  3. ■高速道路で手放し運転が可能に、新開発「Honda SENSING 360+」がACCORDの運転支…
2025年7月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031  

ピックアップ記事

  1. ■5月訪日客数が過去最高、6月も好調持続の見込みで市場活況  足元のインバウンド需要は、好調に推移…
  2. ■インバウンド関連株は「トランプ関税」のリーチ圏外で小型割安株特性を発揮  「たかが1%、されど1…
  3. ■内需株に広がる「トランプ・ディール」回避の波  東京電力ホールディングス<9501>(東証プライ…
  4. ■日米関税交渉、7月9日に運命の日「90日猶予」迫る潮目  「三日、三月、三年」とは、潮目、変わり…
  5. ■祝日と金融政策が交錯する7月  7月は、7月21日が「海の日」が国民の祝日に制定されてからフシ目…
  6. ■「MMGA」効果の造船株・海運株は「海の日」月間キャンペーン相場も加わり一段高を期待  あと1カ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る