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マルマエは高値更新の展開、受注好調で18年8月期も大幅増収増益・増配予想
- 2017/11/29 07:39
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
マルマエ<6264>(東マ)は半導体・FPD製造装置に使用される真空部品などの精密切削加工事業を展開している。受注が好調に推移して18年8月期も大幅増収増益・増配予想である。株価は高値更新の展開だ。好業績を評価し、自律調整を交えながら上値を試す展開が期待される。
■真空部品や電極などの精密切削加工事業を展開
半導体・FPD(フラットパネルディスプレー)製造装置に使用される真空部品や電極などの精密切削加工事業を展開している。
中期事業計画では、需要が拡大基調の半導体分野の伸長・生産性向上を推進し、新規分野として作業補助・介護ロボットの開発(鹿児島大学と共同研究)も推進している。また東証1部への市場変更も目指している。
■18年8月期も大幅増収増益予想
今期(18年8月期)の非連結業績予想(10月10日公表)については、売上高が前期(17年8月期)比31.8%増の40億円、営業利益が30.7%増の10億円、経常利益が33.0%増の9億80百万円、純利益が24.0%増の6億68百万円としている。受注が高水準に推移して大幅増収増益予想である。
分野別売上高の計画は、半導体分野が42.8%増の30億70百万円、FPD分野が17.6%増の9億07百万円としている。半導体分野はドライエッチング工程関連やCVD工程関連が拡大し、FPD分野は有機EL関連やG10.5液晶パネル関連が拡大する。
なお17年10月には、パイオニアプラズマディスプレイ鹿児島工場の一部を取得して、新たな事業所として出水事業所(仮称)を設置すると発表した。半導体分野の需要拡大に対応して生産能力を増強する。18年4月操業開始予定である。
月次受注残高(速報値)を見ると、17年10月度は半導体分野が5億52百万円(前月比2.7%減少、前年同月比107.1%増加)、FPD分野が2億83百万円(前月比10.0%増加、前年同月比137.6%増加)、その他分野が3百万円、合計が8億39百万円(前月比1.0%増加、前年同月比113.7%増加)だった。好調が続いている。
配当予想は年間20円(第2四半期末10円、期末10円)としている。17年3月1日付株式2分割を考慮すると、17年8月期の年間10円に対して10円増配となる。
■株主優待制度は17年8月末から実施
株主優待制度は、毎年8月末日現在、6ヶ月以上継続して1単元(100株)以上(17年3月1日付株式2分割後)保有株主を対象として、クオカード1000円分を贈呈する。17年8月期末から実施した。
■株価は高値更新の展開、好業績評価して上値試す
株価(17年3月1日付で株式2分割)は6月高値1747円を突破して高値更新の展開となった。11月27日には1825円まで上伸する場面があった。
11月28日の終値1676円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS56円08銭で算出)は29~30倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は1.2%近辺、前期実績PBR(前期実績のBPS263円36銭で算出)は6.4倍近辺である。時価総額は約200億円である。
週足チャートで見ると26週移動平均線がサポートラインとなり、13週移動平均線も上向きに転じて先高感を強めている。好業績を評価し、自律調整を交えながら上値を試す展開が期待される。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)