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ソフトクリエイトホールディングスは高値圏で堅調、18年3月期増収増益予想で増額の可能性
- 2017/12/5 07:14
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
ソフトクリエイトホールディングス<3371>(東1)は、ECサイト構築ソフトや不正接続防止製品を主力としてソリューション事業を展開している。18年3月期増収増益予想である。そして増額の可能性がありそうだ。株価は上場来高値圏で堅調だ。自律調整一巡し、好業績や自己株式取得を評価して上値を試す展開が期待される。
■ECサイト構築ソフトと不正接続防止製品で首位
ECソリューション事業(ECサイト構築パッケージソフト「ecbeing」の販売・保守から、ECサイト構築・運用支援、データセンターでのホスティングサービス提供、ECプロモーション提供までの総合サービス)を主力として、SI事業(自社グループ開発ソフトの販売、基幹系システムの受託開発)および物品販売事業(法人向けIT機器販売など)も展開している。
ECサイト構築実績は中堅・大手企業向け中心に国内首位である。またECサイト構築実績の積み上げに伴う運用支援・保守などストック型収益が拡大基調である。SI事業ではセキュリティ製品「L2Blocker」が、不正接続防止ツール市場における累計導入社数で第1位を獲得している。
17年3月期のセグメント別売上構成比はECソリューション事業47%、システムインテグレーション事業24%、物品販売事業29%だった。連結子会社はソフトクリエイト、ecbeing、およびエイトレッド<3969>である。17年11月にはソフトクリエイトが、監視システム開発やシステムコンサルティングなどを展開するY2Sと、業務提携および資本提携すると発表した。Y2Sは持分法適用関連会社となる。
■18年3月期予想は増額の可能性
今期(18年3月期)連結業績予想(5月9日公表)は、売上高が前期(17年3月期)比10.8%増の152億08百万円、営業利益が3.8%増の16億03百万円、経常利益が3.3%増の16億73百万円、純利益が1.9%増の10億29百万円としている。配当予想は前期と同額の年間20円(第2四半期末10円、期末10円)で予想配当性向は26.6%となる。
第2四半期累計(4~9月)は売上高が前年同期比10.2%増の72億37百万円、営業利益が4.4%増の8億06百万円、経常利益が12.0%増の9億15百万円、純利益が14.2%増の6億09百万円だった。
主力のECソリューション事業が順調に拡大した。セキュリティビジネスや独自サービス「SCクラウド」も拡大し、人材投資費用の増加などを吸収した。売上総利益率は31.3%で横ばい、販管費比率は20.1%で0.5ポイント上昇した。営業外では為替差損益が改善した。
通期会社予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高が47.6%、営業利益が50.3%、経常利益が54.7%、純利益が59.2%である。第4四半期の構成比が高い収益特性を考慮すれば、通期予想は増額の可能性がありそうだ。
■株主優待制度は3月末と9月末の年2回実施
株主優待制度は毎年3月31日および9月30日現在の1単元(100株)以上保有株主に対して実施している。優待内容は保有株数および保有期間に応じてオリジナルQUOカードを贈呈する。
■株価は上場来高値圏で堅調、好業績評価して上値試す
11月24日に自己株式取得を発表した。取得株式総数の上限10万株、取得価額総数の上限1億70百万円、取得期間17年11月27日~18年1月31日としている。
株価は10月の上場来高値1667円から利益確定売りで一旦反落したが、大きく下押すことなく高値圏で堅調に推移している。自律調整の範囲だろう。
12月4日の終値1568円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS75円26銭で算出)は20~21倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は1.3%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS586円34銭で算出)は2.7倍近辺である。時価総額は約216億円である。
週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインだ。自律調整一巡し、好業績や自己株式取得を評価して上値を試す展開が期待される。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)