【業績でみる株価】MS&Consultingは18年3月期増収増益予想

 MS&Consulting<6555>(東マ)は、ミステリーショッピングリサーチ事業を展開している。17年10月東証マザーズに新規上場した。18年3月期は調査数および調査店舗数が順調に増加して増収増益予想である。株価はIPO後の落ち着きどころを探る時期だが、安値圏から切り返しの動きを強めている。

■ミステリーショッピングリサーチを展開

 顧客満足度覆面調査のミステリーショッピングリサーチ(MSR)事業を主力に、従業員満足度調査のサービスチーム力診断サービス、コンサルティング・研修サービスも展開している。

 17年11月にはぐるなび<2440>と業務提携した。MSR等のサービスをぐるなびが加盟店に販売する。

■18年3月期増収増益予想

 18年3月期の連結業績(IFRS)予想は売上収益が17年3月期比8.1%増の28億56百万円、営業利益が10.6%増の5億62百万円、親会社所有者帰属当期利益が13.1%増の3億84百万円としている。

 第2四半期累計は、売上収益が前年同期比4.7%増の12億16百万円、営業利益が34.9%減の70百万円、親会社所有者帰属当期利益が36.4%減の43百万円だった。一部取引先の低採算案件でレポート納品の前倒しが発生したこと、コンサル案件で実施時期の後倒しが発生したこと、および上場関連費用の一部を第3四半期へ繰り延べしたことの影響除くと、概ね計画水準での着地となった。

 国内のMSR調査数が14.4%増の11.9万回、MSR調査店舗数が6.1%増の5.0万店と順調に伸長した。サービスチーム力診断調査数(延べ)は7.7万件(17年3月期実績11.3万件)だった。利益はMSR調査数伸長に伴うレポート生産コストの増加、事業拡大に向けた人件費の増加、上場関連費用の増加などで減益だった。

 通期予想に対する第2四半期累計の進捗率は、売上収益が42.6%、営業利益が12.4%と低水準だが、受注残高を含めた売上収益充足率は72.5%である。また第4四半期の構成比が高い季節要因もあるため、通期予想は達成可能としている。

■株価は安値圏から切り返し

 株価はIPO後の落ち着きどころを探る時期だが、IPO直後の安値1100円を割り込むことなく切り返しの動きを強めている。12月18日の終値は1241円、今期予想連結PERは約15倍、時価総額は約57億円である。日足チャートで見ると25日移動平均線突破の動きを強めている。(MM)

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