【業績でみる株価】ジェネレーションパスは18年10月期大幅増収増益予想で自己株式取得

 ジェネレーションパス<3195>(東マ)は、家具・家庭用品・衣料品等のネット通販サイト「リコメン堂」を主力としている。17年10月期大幅減益だったが、18年10月期は特殊要因一巡も寄与して大幅増収増益予想である。自己株式取得も発表している。株価は安値圏モミ合いだが、大きく下押す動きも見られず下値固め完了感を強めている。

■ネット通販「リコメン堂」が主力

 家具・家庭用品・衣料品等のネット通販サイト「リコメン堂」を運営し、他社のECに関するサポート、商品企画・開発・販売なども展開している。主力のECマーケティング事業では、独自プラットフォームEPO、独自オペレーションシステムGPMS、ビッグデータ収集・分析システムMISを特徴としている。

■18年10月期大幅増収増益予想

 17年10月期連結業績は、売上高が16年10月期比17.4%増の76億32百万円、営業利益が78.9%減の17百万円、経常利益が36.6%減の42百万円、純利益が5百万円の赤字(16年10月期は45百万円の黒字)だった。

 国内ECマーケティング事業が堅調に推移して大幅増収だったが、新規事業である中国EC事業の計画変更に伴う売上高の計画未達と在庫評価減の計上、ECマーケティング事業における配送総量規制実施に伴う売上抑制、商品企画関連事業における納期後ズレ、事業投資していたWEFT社に係る投資有価証券評価損の計上などで、売上高、利益とも計画を下回った。

 国内ECの出店数は合計52店舗となった。海外ECは中国「KJT.com」の集客が低迷しているため在庫評価減を計上した。また越境ECサイトとしてスタートした「洋桃派」がクローズされたことに伴って、資本参加予定だった中国MNC社への出資を中止した。

 18年10月期連結業績予想は、売上高が17年10月期比31.0%増の100億74百万円で、営業利益が9.5倍の1億50百万円、経常利益が4.5倍の1億50百万円、純利益が80百万円(17年10月期は5百万円の赤字)としている。

 国内ECマーケティング事業が堅調に推移し、17年10月期の特殊要因の影響一巡も寄与して大幅増収増益予想である。月次売上高(グループ単純合算値、速報)によると17年11月は前年比25.0%と好調だった。収益改善を期待したい。

 なお12月15日に自己株式取得を発表した。取得株式総数の上限16.2万株、取得価額総額の上限1億円、取得期間17年12月18日~18年3月18日としている。

■株価は下値固め完了感

 株価は安値圏600円近辺でモミ合う展開だが、大きく下押す動きも見られず下値固め完了感を強めている。12月20日の終値は583円、今期予想連結PERは約60倍、時価総額は約48億円である。週足チャートで見ると26週移動平均線が抵抗線の形だが、600円近辺が下値支持線だろう。(MM)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■グローバルモデルに匹敵する日本語対応の高性能生成AIを4月から順次提供  ELYZAとKDDI<…
  2. ■優勝への軌跡と名将の言葉  学研ホールディングス<9470>(東証プライム)は3月14日、阪神タ…
  3. ■新たな映画プロジェクトを発表  任天堂は3月10日、イルミネーション(本社:米国カリフォルニア州…
2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■海運株と防衛関連株、原油価格の動向に注目集まる  地政学リスクによる市場の不安定さが増す中、安全…
  2. ■中東緊張と市場動向:投資家の選択は?  「遠い戦争は買い」とするのが、投資セオリーとされてきた。…
  3. ■節約志向が市場を動かす?  日本の消費者は、節約志向と低価格志向を持続しており、これが市場に影響…
  4. ■投資家の心理を揺さぶる相場の波  日米の高速エレベーター相場は、日替わりで上り下りと忙しい。とく…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る