【編集長の視点】Hameeは反落も2Q業績の2ケタ増収増益を手掛かりに下げ過ぎ訂正買いが続き再騰有望

 Hamee<3134>(東1)は、前日21日に14円安の1675円と3営業日ぶりに反落して引けた。同社株は、今年12月13日に発表したばかりの今2018年4月期第2四半期(2017年5月~10月期、2Q)累計業績が、連続の2ケタ増収増益で着地し、今期通期業績も期初予想を据え置き、連続の過去最高更新と見込んだものの、通期予想業績が、市場コンセンサスを下回るとして、窓を開けて1508円安値へ急落し、同安値から下げ過ぎとして20日に1717円高値まで短期に200円超幅の急騰を演じており、高値で目先の利益を確定する売り物が出た。ただ、今期第3四半期は(2017年11月~2018年1月期、3Q)は、クリスマス商戦が控えるなど最需要期に当たるため、この動向次第では業績上ぶれ余地もあるとして下値買いも交錯している。テクニカル的にも、今年9月につけた1442円安値、同11月につけた1454円安値のダブルボトム水準を前に踏み止まっており、同ボトムからはその後いずれも300円~700円幅の急伸相場を展開したことも、再現期待を高めている。

――――自社企画商品「iFace」が好調に推移し「ネクストエンジン」の総契約数も続伸――――

 同社の今期2Q累計業績は、前年同期比17.6%増収、42.0%営業増益、32.1%経常増益、30.7%純益増益で着地し、利益は、前年同期の3ケタ増益に続く2ケタ増益と大きく続伸した。コマース事業では、今年9月発表の「iPhone 8」、「iPhone Ⅹ」に対応する商品をスピーディーに展開したほか、モバイルアクセサリーの自社企画商品「iFace」シリーズが好調に推移し卸売販売比率が低下して粗利益率が改善し、セグメント利益が、同46.4%増益となり、プラットフォーム事業でも、EC基幹システム「ネクストエンジン」の総契約数が、前期末比254社増の2896社、店舗数が、同じく1625店舗増の2万1893店舗に拡大、成長加速に向けた新機能開発、サポート人員の増員、契約社5000社を目指すインフラ投資などの負担増を吸収してセグメント利益が、同10.5%増益となったことが要因となった。

 今2018年4月期通期業績は、期初予想を据え置き、売り上げ93億2000万円(前期比9.6%増)、営業利益11億6100万円(同5.0%増)、経常利益11億5700万円(同10.4%増)、純利益7億5500万円(同8.5%増)と見込み、純利益は、連続して過去最高を更新する。利益は、市場コンセンサスを下回るが、今年8月にはアパレル通販サイト「ZOZOTOWN」と「ネクストエンジン」とを連携して自動化する「アパレル全自動アプリ」をEC事業者向けにリリースし、10月にはGMOペイメントゲートウエイが提供する融資サービス「GMO-PGトランザクションレンディング」と「ネクストエンジン」のデータを連携する「GMO-PGトランザクションレンディング融資アプリ」をリリース、11月28日にはスマホ関連プロダクトを製造するスタートアップ企業を支援する事業「IGNICTION(イグニクション)」を開始し、第1弾としてキーホルダー型見守りタグ「biblle(ビブル)」の販売を開始するなど積極策が続いたことから、前期業績と同様の上ぶれ期待も強まる。

――――9月、11月のダブル底からの底上げを再現し前2回並みに2000円大台奪回へ――――

 株価は、今年9月に北朝鮮情勢悪化による地政学リスク懸念の波及で1442円安値へ突っ込み、同11月には全般相場がハイテク株買い・内需株売りを強めるなか1454円安値へ売られ、9月急落時は、今期第1四半期の好決算も加わって700円幅、11月も、「IGNICTION」開始を評価して300円幅の各リバウンドをした。今回の今期2Q累計決算発表では、窓を開けて1508円まで急落したが、9月安値、11月安値で形成するダブルボトム水準を割らずに踏み止まって下値を確認し、即底上げに転じた。前回2回の急落後の平均リバウンド幅約500円並みとすれば2000円大台奪回も試算され、下げ過ぎ訂正買いに弾みがつこう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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