【業績でみる株価】壽屋はファブレス型の模型メーカー、18年6月期大幅増益予想で増額の可能性

 壽屋<7809>(JQ)はフィギュア、プラモデル、雑貨などをファブレス型で企画・製造・販売する模型メーカーである。18年6月期大幅増益予想である。そして増額の可能性がありそうだ。株価は11月高値から反落して水準を切り下げたが、売られすぎ感も強めている。

■ファブレス型の模型メーカー

 1953年玩具店として設立、2017年9月JASDAQに新規上場した。フィギュア、プラモデル、雑貨などを企画・製造・販売する模型メーカーである。自社に製造施設を持たないファブレス企業で、製造は中国広東省所在に所在する製造拠点に委託している。

 収益面ではキャラクター等の玩具製品は流行の変化の影響を受けやすく、またクリスマス・年末年始商戦の時期の占める割合が高くなる季節特性がある。

 17年11月には、プラモデル生産を委託する中国広東省所在の製造委託工場が、プラモデル生産に係る製造ラインを従来比20%増強した。自社オリジナルコンテンツ「フレームアームズ・ガール」のアニメ放映に伴って、関連プラモデル製品の需要が急速に拡大していることに対応した。

■18年6月期大幅増益予想

 18年6月期の非連結業績予想は売上高が17年6月期比4.5%増の83億68百万円、営業利益が34.2%増の6億34百万円、経常利益が26.5%増の5億50百万円、純利益が42.5%増の3億58百万円としている。配当予想は未定としている。自社オリジナルライセンス「フレームアームズ・ガール」シリーズなどが好調に推移する見込みだ。

 第1四半期は売上高が23億96百万円、営業利益が2億02百万円、経常利益が1億72百万円、純利益が1億19百万円だった。

 主力の卸売販売では、自社オリジナルライセンス「フレームアームズ・ガール」シリーズが好調で、前期販売開始した「メガミデバイス」シリーズや今期販売開始した「ヘキサギア」などオリジナルのプラモデルシリーズも成長した。他社ライセンス製品では、ゲームのヒットに伴いフィギユア「PERSONA5 ARTFX J 主人公 怪盗ver」などが好調だった。海外はスパイダーマン関連が好調だった。直営店舗およびECによる小売販売は「フレームアームズ・ガール」シリーズの直営店限定商品などが好調だった。

 通期予想に対する第1四半期の進捗率は売上高28.6%、営業利益31.9%、経常利益31.3%、純利益33.2%である。通期予想に増額の可能性がありそうだ。

■株価は売られすぎ感

 株価は11月13日高値3680円から反落し、12月21日には2700円まで水準を切り下げた。ただし25日移動平均線に対するマイナス乖離率が拡大して売られすぎ感も強めている。12月21日の終値は2703円、今期予想PERは約20倍、時価総額は約73億円である。(MM)

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