パシフィックネットの第2四半期はストック中心の収益・事業構造へ転換が進み、黒字転換

■「小売からサービスへ」「フローからストックへ」の転換を加速するため、店舗部門の縮小を決定

 パシフィックネット<3021>(東2)の今期18年5月期第2四半期は、ストック中心の収益・事業構造へ転換が進み、収益性が向上し、黒字転換となった。

 同社は、使用済みパソコンの引取回収・販売を中心としていた収益構造を見直し、中長期レンタルや付随サービスにより、新規導入、運用管理、排出までのライフサイクル全般をワンストップで支援するLCM(ライフサイクルマネジメント)サービスを中心とする事業構造への転換中である。
 そのため、事業構造変革に向けて人員・設備・IT化への先行投資、新ビジネス開発投資、各種プロモーション等を積極的に実施した。また、業績面においては、LCMサービス受注の拡大、案件受注の選別による収益管理の強化、前年度から実施した各施策の効果(新・東京テクニカルセンター による付加価値・生産性の向上、支店・店舗の統廃合によるコスト削減)により、収益性が向上した。さら に、「小売からサービスへ」「フローからストックへ」の転換を加速するため、店舗部門の縮小を決定した。

 その結果、今期第2四半期連結業績は、売上高21億87百万円(前年同期比2.8%減)、営業利益64百万円(前年同期△65百万円)、経常利益63百万円(同△56百万円)、純利益38百万円(同△53百万円)と減収ながら黒字転換となった。

 事業別の業績は、LCM事業は、売上高8億34百万円(同10.0%増)と増収になったが、利益面については、新・東京テクニカルセンターの生産能力拡大への設備投資、レンタル用資産の在庫拡充、イベント出展やWebなどの広告宣伝の強化、技術系人材の拡充などへの投資を先行したことで、営業利益1億28百万円(同12.1%減)となった。

 リユース事業は、使用済みパソコンの入荷台数が減少したことから、売上高13億41百万円(同10.1%減)となったが、利益面では収益重視での回収案件の受注、新・東京テクニカルセンター設置による生産性の向上、広島支店などの統廃合により、営業利益1億04百万円(前年同期△13百万円)と黒字転換となった。

 第1四半期に続き、第2四半期も黒字転換と順調に収益構造の見直しが進んでいる。しかし、通期予想に関しては、事業構造の転換途上であることもあり、合理的な予測は現段階では、困難であるとし、公表していない。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
  2. ■2024年度上半期163件で過去最多更新  人手不足による倒産が急増している。帝国データバンクの…
  3. ■新たなモビリティ社会実現に向けた取り組み加速  トヨタ自動車<7203>(東証プライム)は10月…
2024年11月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

ピックアップ記事

  1. ■化粧品大手は業績下方修正も、電鉄各社は上方修正で活況  トランプ次期大統領の影響を受けない純内需…
  2. どう見るこの相場
    ■金利敏感株の次は円安メリット株?!インバウンド関連株に「トランプ・トレード」ローテーション  米…
  3. ■金利上昇追い風に地銀株が躍進、政策期待も後押し  金利上昇の影響を受けて銀行株、特に地方銀行株の…
  4. ■トリプルセット行、ダブルセット行も相次ぐ地銀銀株は決算プレイで「トランプトレード」へキャッチアップ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る