シー・エス・ランバーの第1四半期は経営効率の向上と歩留まりの改善に努めた結果、最高益更新を達成

■不動産賃貸事業は大幅増収3ケタ増益と好調

 木材プレカット工法の大手シー・エス・ランバー<7808>(JQS)は15日、17年11月期の決算を発表した。

 17年11月期は、共同貸家住宅、介護施設、保育所などの大型木造施設の受注拡大に注力する一方、新規取引先の開拓に取り組むと共に、同社グループの経営効率の向上と歩留まりの改善を最重要課題として業績の向上に努めた。

 その結果、売上高147億02百万円(16年11月期比7.8%増)、営業利益5億98百万円(同3.0%増)、経常利益5億44百万円(同1.4%増)、純利益3億39百万円(同7.2%増)と最高益更新となった。

 同社は、木材のプレカット加工(プレカット事業)の大手である。子会社で木造戸建住宅の建築請負事業、不動産賃貸事業も展開している。

 プレカット事業は、在来プレカット加工機の入替により増加した生産能力に対し足枷となっていた設計・配送能力の引き上げや歩留り率の改善、生産効率の改善に取組んだこと等から出荷棟数は4,501棟となった。ツーバイフォー部門は、床パネルの生産体制強化、大型トラックの導入による配送効率の改善を図ると共に、大口顧客から共同貸家住宅を中心に積極的に受注活動を行ったことにより出荷棟数は1,423棟となった。損益面では、10月下旬の連続した台風上陸による納品日の期ズレや円安・カナダ西部における大規模森林火災による原材料の高騰の影響で、前年を下回った。その結果、売上高は117億54百万円(同9.4%増)、セグメント利益は2億59百万円(同15.3%減)となった。

 建築請負事業は、大手住宅販売会社、地場の中堅不動産会社、一般工務店からの受注により、一般戸建住宅の完工は216棟、保育所、共同貸家住宅等の大型木造施設の完工は8棟となった。損益面では、建築資材の高騰による材料費の増加や職人不足による外注費の高騰に対し、転化活動が遅れたこと、新築施工工事にかかる補修工事、追加工事の増加により前期を大きく下回った。その結果、売上高は36億01百万円(同4.8%増)、セグメント利益は31百万円(同75.4%減)と増収ながら大幅減益。

 不動産賃貸事業は、新たに保育所3棟の賃貸を開始するとともに平成30年4月会所予定の保育所4棟の賃貸契約を獲得した。その結果、売上高は3億40百万円(同70.7%増)、セグメント利益は2億53百万円(同124.9%増)と大幅増収3ケタ増益。

 その他事業の不動産販売事業は、戸建分譲住宅7棟の販売を行った結果、売上高は2億41百万円(同18.7%減)、セグメント利益は06百万円(前年同期△20百万円)と減収ながら黒字転換となった。

 今期18年11月期連結業績予想は、売上高153億円(前期比4.1%増)、営業利益6億80百万円(同13.6%増)、経常利益6億30百万円(同15.7%増)、純利益4億10百万円(同20.6%増)と増収2ケタ増益で最高益更新を見込む。

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