【業績でみる株価】リンクアンドモチベーションは上場来高値圏、17年12月期増収増益予想で18年12月期も収益拡大期待
- 2018/1/16 12:13
- 業績でみる株価
リンクアンドモチベーション<2170>(東1)は、組織・人事分野中心に「従業員のモチベーション」にフォーカスした経営コンサルティング会社である。17年12月期は大幅営業増益・増配予想である。働き方改革に対する企業の取り組み活発化も追い風であり、18年12月期も収益拡大基調が期待される。株価は上場来高値圏だ。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。
■「従業員のモチベーション」にフォーカス
組織・人事分野中心に「従業員のモチベーション」にフォーカスした経営コンサルティング会社である。
事業区分は、コンサル・アウトソース事業およびイベント・メディア事業の組織開発Div、キャリアスクール事業および学習塾事業の個人開発Div、ALT(小中高校の外国語指導講師)配置事業および人材紹介・派遣事業のマッチングDiv、そして資金と組織の両面からベンチャー企業をサポートするベンチャー・インキュベーションとしている。
重点指標として組織開発Divでは、企業と従業員のエンゲージメント状態を数値化して改善を支援する「モチベーションクラウド」の20年2000件(年間約40億円規模)の導入、IT人材育成講座「アビバプロ」の19年末70講座の開発を目指している。個人開発Divでは、ハイエンド層を対象に「ロゼッタストーン」ブランドの英会話教室を新規展開している。
■17年12月期大幅営業増益・増配予想
17年12月期連結業績(IFRS)予想(8月10日に増額修正)は、売上収益が16年12月期比9.8%増の366億円、営業利益が33.7%増の33億円、親会社所有者帰属当期利益が16.4%増の21億円、配当予想(8月10日に増額修正)が90銭増配の年間6円20銭(四半期配当)としている。
第3四半期累計は、売上収益が前年同期比8.9%増の270億81百万円、営業利益が28.1%増の23億41百万円、親会社所有者帰属当期利益が4.1%増の15億14百万円だった。収益性の高い組織開発Divが牽引し、売上収益、各利益とも過去最高だった。セグメント別の売上総利益は、組織開発Divが12.0%増益、個人開発Divが5.2%増益、マッチングDivが9.0%増益だった。
通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が74.0%、営業利益が70.9%、親会社所有者帰属当期利益が72.1%と概ね順調である。積極的なM&A効果も寄与して、通期ベースでも好業績が期待される。そして18年12月期も収益拡大基調が期待される。
■株価は上場来高値圏、好業績評価して上値試す
株価は本日1月16日、上場来高値972円まで上伸している。その後も高値圏で堅調に推移している。1月15日の終値は950円、前期推定連結PERは約48倍、時価総額は約1074億円である。
週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインだ。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。(MM)