【業績でみる株価】ズームは調整一巡して上値試す、18年12月期収益拡大期待

 ズーム<6694>(JQ)は、ハンディオーディオレコーダーを主力とする音響機器メーカーである。17年12月期増収増益予想である。18年12月期も収益拡大が期待される。株価は急伸した12月の上場来高値から一旦反落したが、調整一巡して上値を試す展開が期待される。

■ハンディレコーダーが主力の音響機器メーカー

 17年3月JASDAQに新規上場した。ハンディオーディオレコーダーを主力とする音響機器メーカーである。マルチエフェクター、ハンディビデオレコーダー、プロフェッショナルフィールドレコーダーなども展開している。自社で製造機能を持たないファブレスメーカーである。

 17年11月にはイタリアのMogar社と共同出資で、音響機器の販売代理店として子会社を設立し、新たなMogar社(当社出資比率51%)とする基本合意書を締結した。

■17年12月期増収増益予想

 17年12月期の連結業績予想は、売上高が16年12月期比0.8%増の60億19百万円、営業利益が3.7%増の2億99百万円、経常利益が45.9%増の2億99百万円、純利益が33.3%増の2億38百万円としている。

 第3四半期累計は、売上高が前年同期比8.3%増の47億80百万円、営業利益が45.8%増の2億23百万円、経常利益が3.0倍の2億10百万円、純利益が2.1倍の1億71百万円だった。計画超の増収増益だった。ハンディビデオレコーダーが16年10月発売の新製品効果で想定以上に大幅伸長した。地域別では主力の米国向けが好調だった。営業外では為替差損が大幅減少した。

 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が79.4%、営業利益が97.4%、経常利益が70.2%、純利益が71.8%と順調である。そして18年12月期も収益拡大が期待される。

■株価は調整一巡して上値試す

 株価は急伸した12月4日の上場来高値3540円から一旦反落したが、2700円近辺から切り返して調整一巡感を強めている。1月17日の終値は2987円、前期推定連結PERは約27倍、時価総額は約67億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインだ。調整一巡して上値を試す展開が期待される。(MM)

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