【株式評論家の視点】ダイキョーニシカワは、東広島に新本社と本社工場を建設、2期ぶり最高純益更新見通し

株式評論家の視点

 ダイキョーニシカワ<4246>(東1)は、2017年4月1日に10周年を迎え「設計・開発から生産まで手がける提案型の総合プラスチックメーカー」として、独自の技術力をもって魅力あるプラスチック製品を創造し、自動車の軽量化ニーズに貢献することで成長している。自動車関連部門では、バンパー、スポイラー、バックドア、リアーガーニッシュ等の外装部品、インストルメントパネル、センターモジュール、デコレーションパネル、ドアトリム、アシストグリップ等の内装部品、シュラウドパネル、オイルストレーナー、インテークマニホールド等のエンジンルーム部品を提供している。住宅関連部門では、自動車部品製造で培った設計・開発・成形・塗装技術、そして品質管理力を生かし、バスユニット部材、洗面部材・キッチン部材等を提供している。

 1月22日に同社は、広島県東広島市の東広島寺家(じけ)産業団地に新本社及び本社工場を建設すると発表した。同社はこの新拠点建設を通じ、本社・研究開発機能を集約し、また最新鋭の生産工場を併設することでより効率的な事業運営を進め、将来に向けたものづくり革新を実現する生産基盤を確立する。新拠点建設に約125億円を投じる計画。本年2月に着工し、同12月末に工場棟完成後、生産設備を搬入開始、順次生産を開始する。19年4月末に本社棟の完成を予定している。

 今18年3月期第2四半期業績実績は、売上高813億6700万円(前年同期比9.3%増)、営業利益84億0800万円(同13.3%増)、経常利益88億9300万円(同28.1%増)、純利益60億8300万円(同20.7%増)に着地。

 今18年3月期業績予想は、売上高1670億円(前期比7.3%増)、営業利益167億円(同16.2%増)、経常利益173億円(同24.8%増)、純利益118億円(同16.9%増)と2期ぶりに最高純益更新を見込む。年間配当予想は、32円(第2四半期末16円、期末16円)の4円増配を予定している。

 株価は、4月17日の昨年来安値1271円から10月27日に昨年来高値1969円と上昇。その後、1850円を軸にモミ合っている。同社の手掛ける樹脂製オイルストレーナーは、1996年に量産車に採用されて以来、現在は全ての国産自動車メーカーのいずれかの車種に搭載しているが、新本社と本社工場の建設で、将来に向けたものづくり革新を実現する生産基盤が確立する。2期ぶりに最高純益更新見通しで、今期予想PER11倍台と割安感があり、26週移動平均線がサポートした感がある。2月7日の第3四半期決算を前に買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家・信濃川)

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