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立花エレテックは高値更新の展開、18年3月期増益・増配予想
- 2018/1/29 08:10
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
立花エレテック<8159>(東1)は産業用機器・電子部品などを扱う技術商社である。18年3月期は増額修正して増益・増配予想である。株主優待制度は18年3月期末から導入する。株価は上場来高値更新の展開だ。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。なお2月8日に第3四半期決算発表を予定している。
■産業用機器・電子部品を扱う技術商社
産業用機器・電子部品などを扱う技術商社である。仕入先は三菱電機<6503>および三菱電機グループが合計で約7割を占め、外資系半導体メーカー、ルネサスエレクトロニクス<6723>が続いている。M&Aも積極活用して国内外で業容を拡大している。海外は子会社8社合計14拠点で、中国および東南アジアに展開している。
17年3月期のセグメント別売上高構成比(18年3月期からの新セグメントに組み替え後)は、FAシステム事業59%(FA機器39%、FAシステムソリューション9%、産業メカトロニクス4%、産業デバイスコンポーネント7%)、半導体デバイス事業(半導体、電子デバイス)30%、施設事業(空調機器、LED照明、太陽光発電システム、昇降機)9%、その他(MS事業・他)4%だった。MS(マニュファクチャリング・サービス)事業は、金属加工の製造受託(MMS)と電子機器の製造受託(EMS)を統合した事業である。海外事業売上比率は13.9%だった。
収益面では全体として企業の設備投資動向が影響し、第2四半期(7~9月)および第4四半期(1~3月)の構成比が高くなる季節特性もある。
技術商社の強みを活かして海外ビジネスの拡大、グループシナジーの追求、事業領域の拡大、営業力強化と体質改善を推進している。6ヶ年中長期経営計画「C.C.J2200」では、2021年の創立100周年を見据えて確固たる基盤を持った電機・電子の一大技術商社を目指し、目標数値に21年3月期連結売上高2200億円(単体1400億円、国内子会社460億円、海外子会社440億円、消去100億円)、連結営業利益75億円を掲げている。
■18年3月期業績・配当予想を増額修正
今期(18年3月期)の連結業績予想(12月28日に増額修正)は、売上高が前期(17年3月期)比7.4%増の1720億円、営業利益が14.1%増の59億円、経常利益が16.1%増の62億円、純利益が9.2%増の42億50百万円としている。
世界的な半導体業界の好調を背景に、半導体デバイス事業が大幅伸長する。また半導体・液晶製造装置関連および自動車関連の設備投資需要を背景に、主力のFAシステム事業も好調に推移する。
配当予想(12月28日に増額修正)は6円増配の年間34円(第2四半期末16円、期末18円)としている。予想配当性向は20.2%となる。
■株主優待制度は18年3月期末から実施
なお株主優待制度を18年3月期末から実施する。毎年3月31日現在の100株(1単元)以上保有株主を対象として、継続保有期間および保有株式数に応じてクオカードを贈呈する。
■株価は上場来高値更新の展開
株価は増額修正も好感して上場来高値更新の展開となり、1月15日には2254円まで上伸した。
1月26日の終値2163円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS168円39銭で算出)は12~13倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間34円で算出)は1.6%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS2361円12銭で算出)は0.9倍近辺である。時価総額は約563億円である。
週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインだ。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)