ハウスドゥは高値更新の展開、18年6月期大幅増益・増配予想

 ハウスドゥ<3457>(東1)は、不動産売買仲介FC加盟店に各種サービスを提供するフランチャイズ事業、不動産売買事業などを展開している。空室・空き家問題を解決するタイムシェアリング事業にも参入する方針だ。18年6月期は大幅増益・増配予想である。中期的にも収益拡大が期待される。株価は上場来高値更新の展開だ。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。

■不動産仲介フランチャイズ事業や不動産売買事業などを展開

 不動産売買仲介「HOUSEDO」FC加盟店に各種サービスを提供するフランチャイズ事業、ハウス・リースやハウス・リースバックを行うハウス・リースバック事業、中古住宅の買取・再生販売や新築住宅の企画・販売を行う不動産売買事業、および不動産金融事業、不動産流通事業、住宅・リフォーム事業を展開している。

 17年6月期のセグメント別売上高構成比はフランチャイズ事業が13%、ハウス・リースバック事業が17%、不動産売買事業が42%、不動産流通事業が10%、住宅・リフォーム事業が17%、不動産金融事業が1%だった。

 17年12月末時点のFC加盟店舗数は501店舗、ハウス・リースバック保有物件数は626件だった。FC加盟店舗数の目標は20年700店舗、25年1000店舗としている。

 17年12月には、日本M&Aセンター<2127>との企業提携仲介契約締結を発表した。また賃貸不動産仲介事業の開始および新ブランド「rent Do!(レントドゥ!)」を発表した。

 さらに空室・空き家の問題を解決するタイムシェアリング事業「タイムルームクラウド」を開始する方針だ。

■18年6月期2桁増益・増配予想

 今期(18年6月期)連結業績予想(8月14日公表)は、売上高が前期(17年6月期)比1.8%増の174億46百万円、営業利益が28.4%増の16億03百万円、経常利益が27.0%増の14億円、純利益が24.7%増の9億20百万円としている。配当予想は7円増配の年間27円(期末一括)としている。連続増配で予想配当性向は25.0%となる。

 第1四半期は、売上高が前年同期比15,5%増の46億59百万円、営業利益が80.9%増の4億36百万円、経常利益が90.6%増の3億98百万円、純利益が77.8%増の2億54百万円だった。四半期決算として過去最高益だった。売上総利益率は40.6%で2.6ポイント上昇、販管費比率は31.2%で0.8ポイント低下した。

 ハウス・リースバック事業は前期大型案件の反動で33.5%減収・68.4%減益だったが、フランチャイズ事業が新規加盟契約および新規開店店舗の着実な積み上げで23.0%増収・32.3%増益、不動産売買事業が42.5%増収・3.4倍増益と好調に推移した。

 FC加盟契約数は483件、加盟店舗数は394店舗、ハウス・リースバック保有物件数は564件となった。不動産売買事業の取引件数は84件だった。不動産金融事業ではリバースモーゲージ保証事業を開始した。なおストック事業の構成比は、売上高で25.1%、営業利益で51.3%となった。

 通期予想に対する第1四半期の進捗率は売上高27.2%、営業利益27.2%、経常利益28・5%、純利益27.7%と順調である。通期ベースでも好業績が期待される。

■株主優待制度は毎年6月末に実施

 株主優待制度は毎年6月30日現在の1単元(100株)以上保有株主に対して実施している。優待内容は株主優待ポイント表に基づいて進呈されるポイントを、株主限定特設インターネット・サイト「ハウスドゥプレミアム優待倶楽部」において、食品や電化製品などと交換できる。

■株価は上場来高値更新の展開

 株価は1月9日に2969円まで上伸した。16年5月2710円を突破して上場来高値更新の展開だ。

 1月29日の終値2810円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS108円29銭で算出)は26倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間27円で算出)は1.0%近辺、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS326円70銭で算出)は8.3倍近辺である。時価総額は約236億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインだ。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

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