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KeyHolderは戻り歩調、総合エンターテインメント事業から撤退
- 2018/2/5 08:13
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
KeyHolder<4712>(JQ)は、子会社アドアーズの全株式を譲渡して総合エンターテインメント事業から撤退し、新たな事業の柱を構築する。これを好感する形で株価は戻り歩調だ。
■総合エンターテインメント事業から撤退して新たな事業の柱を構築
Jトラスト<8508>グループで、17年10月旧アドアーズが持株会社へ移行して商号をKeyHolderに変更した。事業持株会社に移行し、積極的なM&Aの実施による機動的な事業再編やグループ全体の経営資源の最適配分を図る。
アミューズメント景品を企画・製造・販売する子会社ブレイクを17年3月フォーサイド<2330>に譲渡し、さらに1月23日には子会社アドアーズの全株式をワイドレジャーに譲渡(株式譲渡実行日18年3月26日予定)すると発表した。
アミューズメント施設運営の総合エンターテインメント事業から撤退し、戸建て住宅分譲の不動産事業、商業施設建築事業、店舗サブリース事業(オリスパ社と提携して17年3月期第2四半期から開始)を中心に新たな事業の柱を構築する。
■18年3月期増益予想
今期(18年3月期)の連結業績予想(5月9日公表)は、売上高が前期(17年3月期)比10.5%減の200億円、営業利益が6.7%増の8億50百万円、経常利益が9.2%増の7億50百万円、純利益が2.1倍の4億50百万円としている。配当予想は前期と同額の年間1円(期末一括)で、予想配当性向は31.0%となる。
なお日本介護福祉グループの株式譲渡契約における表明保証違反に基づき、藤田英明氏に対して損害補償を求めていた訴訟に関して、17年12月20日に和解が成立したと発表している。また子会社アドアーズの株式譲渡の影響は判明次第速やかに公表するとしている。
■株主優待制度は毎年3月末に実施
株主優待制度は、毎年3月末日時点の3500株(35単元)以上保有株主を対象として、業務提携先のオリーブスパが首都圏中心に運営するリラクゼーションサロン「OLIVE SPA」および「PANTHEON」の全店舗で利用できるサロンチケットを贈呈する。
■株価は戻り歩調
株価は120円台でのモミ合いから上放れて戻り歩調だ。1月23日と2月1日には145円まで上伸した。総合エンターテインメント事業撤退も好感した形だ。
2月2日の終値138円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS3円23銭で算出)は43倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間1円で算出)は0.7%近辺、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS69円69銭で算出)は2.0倍近辺である。時価総額は約192億円である。
週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなりそうだ。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)