【注目の決算】クレスコは公共・サービス分野や情報家電向け好調で最高益更新

■第3四半期、アマゾンの「Webサービスパートナー」関連受注も拡大

 ソフトウェア開発などのクレスコ<4674>(東1)は5日16時に第3四半期の連結決算(2017年4月1日~12月31日累計)を発表し、売上高は前年同期比8.8%増加して244億5900万円となり、営業利益は同19.7%増加して22億9700万円と、ともに第3四半期累計期間としての最高を更新した。

 この日の株式市場はTOPIX(東証株価指数)が2.2%安、日経平均は2.6%安となるなどほぼ全面安の展開だったが、クレスコの株価(東証・15時に通常取引終了)は1.0%安の4420円(45円安)となり相対的に値上がりした。

 第3四半期累計期間は、純利益も同15.7%増加して17億2000万円となり、この期間としては過去最高を更新した。2大事業部門のうち、「ソフトウェア開発事業」の売上高は前年同期比10.0%増加し、この中の金融分野は大型案件の通過によって増勢一服となったが、人材関連業界や旅行関連業界向けを含む公共・サービス分野が同15.6%の増加となり、流通・その他分野は同31.8%増加した。また、「組み込み型ソフトウェア開発事業」の売上高は同2.8%増加し、情報家電業界向けなどが11.6%の増加となり好調に推移した。

 四半期ごとの受注高(10~12月)は3.3%増加した一方、受注残は同1.1%減少し進捗の順調さがうかがえる。金融業界からの大型案件は目先一巡したとするが、全体的には、「肌感覚での受注は引き続きかなりある」(根元社長)。また、今期から米アマゾンの「Webサービスパートナー」の認定ランクが再び上がり、アマゾン関連の受注は「どんどん入っていると言っても過言ではない」(同)とした。アマゾン認定技術者は50名を超えるが、次第に不足感が出てきているという。

 3月通期の連結業績見通しはとりあえず据え置き、売上高は前期比7.5%増の332億円、営業利益は同じく10.8%増の30億円、純利益は同9.2%増の22億3000万円、1株利益は207円63銭とした。(HC)

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