プラマテルズは地合い悪化の影響が一巡して上値試す、18年3月期大幅増収増益予想で3回目の増額余地

 プラマテルズ<2714>(JQ)は合成樹脂の専門商社である。18年3月期予想は1月26日に上方修正した。10月に続いて2回目の上方修正である。需要回復や高付加価値製品拡販などで大幅増収増益予想である。さらに3回目の増額余地がありそうだ。株価は上場来高値圏から急反落したが、地合い悪化の影響が一巡して上値を試す展開が期待される。

■双日グループの合成樹脂専門商社、高付加価値商材を拡販

 双日<2768>グループの合成樹脂専門商社である。需要先は幅広く、合成樹脂原料に関する高い専門性、原材料メーカーと販売先を繋ぐ高い提案営業力、少量多品種即納体制を強みとしている。

 17年3月期の取扱商材別売上高構成比は、エンジニアリング系樹脂41%、スチレン系樹脂18%、オレフィン系樹脂11%、塩化ビニール系材料5%、PET樹脂4%、その他樹脂3%、製品(合成樹脂関連他)16%、合成樹脂関連機械・シート2%だった。

 高付加価値商材の拡販、良質な商権を持つ優良会社の営業権取得やM&Aを積極化するとともに、海外は中国、ベトナム、フィリピン、タイ、インド、台湾などアジア地域に積極展開している。17年3月期の海外売上比率は32%だった。17年7月にはベトナムに現地法人を設立した。

■18年3月期3Q累計は大幅増収増益

 今期(18年3月期)第3四半期累計連結業績は、売上高が前年同期比15.9%増の445億11百万円で、営業利益が58.0%増の9億01百万円、経常利益が63.3%増の8億70百万円、純利益が36.1%増の5億71百万円だった。

 需要が高水準に推移し、価格上昇や高付加価値製品拡販も寄与した。売上高は主力のエンジニアリング系樹脂が12.0%増の175億62百万円、スチレン系樹脂が25.9%増の86億63百万円、オレフィン系樹脂が6.9%増の45億38百万円など、いずれも好調に推移した。売上総利益率は6.5%で0.2ポイント上昇、販管費比率は4.5%で0.3ポイント低下した。

■18年3月期は2回目の上方修正で大幅増収増益予想、3回目増額余地

 今期(18年3月期)連結業績予想は1月26日に上方修正した。10月27日に続いて2回目の上方修正である。売上高は28億円増額して前期(17年3月期)比13.0%増の585億円、営業利益は1億10百万円増額して36.4%増の10億80百万円、経常利益は90百万円増額して31.5%増の10億30百万円、純利益は60百万円増額して27.3%増の6億70百万円とした。

 プラスチック原料ビジネスは、アジアを中心として海外市場の成長が見込まれる。積極的な事業展開で大幅増収増益予想である。配当予想は据え置いて1円増配の年間18円(第2四半期末9円、期末9円)としている。予想配当性向は23.0%となる。

 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が76.1%、営業利益が83.4%、経常利益が84.5%、純利益が85.2%と高水準である。通期予想に3回目の増額余地がありそうだ。

■株価は地合い悪化の影響が一巡して上値試す

 株価は1月26日の上場来高値1246円まで上伸した。その後は地合い悪化で急反落したが、影響は一時的だろう。

 2月7日の終値867円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS78円38銭で算出)は11倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間18円で算出)は2.1%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1082円40銭で算出)は0.8倍近辺である。時価総額は約74億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線を割り込んだが、地合い悪化の影響が一巡して上値を試す展開が期待される。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

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