【業績で見る株価】クレスコは売上高、各利益とも最高を更新し割安感の強い位置に

■眼疾患をスクリーニングするAI(人工知能)や歯科向けAIカルテなども注目される

 クレスコ<4674>(東1)は8日、3785円(85円高)をつけた後も堅調で反発姿勢を強めている。AI(人口知能)ソフトウェア開発などを展開し、5日に発表した第3四半期の連結業績(2017年4月1日~12月31日)は、売上高、各利益とも第3四半期累計期間としての最高を更新し、営業利益は前年同期比19.7%増加した。今期予想1株利益207円63銭に基づくPERは18倍前後になり、最高益を更新するIT銘柄として割安感の強い位置にあるといえそうだ。

 第3四半期累計期間は、純利益も同15.7%増加して17億2000万円となり、この期間としては過去最高を更新した。2大事業部門のうち、「ソフトウェア開発事業」の売上高は前年同期比10.0%増加した。この中の公共・サービス分野は、人材関連業界や旅行関連業界向けなどが好調で同15.6%増加し、流通・その他分野は同31.8%増加した。また、「組み込み型ソフトウェア開発事業」の売上高は同2.8%増加し、情報家電業界向けなどが11.6%の増加となり好調に推移した。

 3月通期の連結業績見通しは据え置き、売上高は前期比7.5%増の332億円、営業利益は同じく10.8%増の30億円、純利益は同9.2%増の22億3000万円、1株利益は207円63銭。

 17年11月には、眼疾患をスクリーニングする人工知能エンジン「MinervaeSCOPE(ミネルヴァ スコープ)」(特許出願中)を医療機器メーカー向けに、研究用として提供を開始した。また、12月には、歯科診療所向けAI型電子カルテシステムと、このシステムのアシスタントロボットの開発を発表。新たな領域への展開として注目されている。(HC)

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