【業績で見る株価】ピープルの「ピタゴラス算数」がヒット、株価は右肩上がり展開

業績で見る株価

 ピープル<7865>(JQ・売買単位100株)は、昨年1月に週足で「明けの明星」の陽線で上昇相場に転換して以降、着実な右肩上がり相場を展開している。昨年来高値は今年3月5日の1050円、同安値は515円(14年2月)、6日終値は978円。

 同社は幼児向け知育玩具・育児用品の開発、製造販売を手掛けている。前々期発売の知育玩具『ピタゴラス算数』が好調に推移している。加えて前期発売の『小学生ピタゴラス』が、「いつの間にか算数の頭が育つ」というコンセプトが消費者の心を捉え、ヒット中だ。テレビ番組で、「算数の天才的能力を持つ少年が幼児期にピタゴラスで遊んでいた」と取り上げられたことにより、販売は絶好調。このほか、「ピタゴラスひらめきのプレート」が完売状態となり、2014年9月に発売した「ピタゴラスブロック」も尻上がりに売上高を伸ばした。

このため、2015年1月期は売上高35億2600万円(前々期比8.2%増)、営業利益3億1600万円(同2.5倍)、経常利益3億3000万円(同66.6%増)、当期純利益2億200万円(同65.8%増)と増収大幅増益を達成した。一株当利益は46円08銭(前々期27円79銭)に急上昇。配当は40円~45円(同27円)の幅を設けて会社側は予想しているが、配当性向100%という実績を勘案すると45円となろう。

2016年1月期は、「年末商戦期間(10~12月)の動向に大きく左右されるため、公表をしていない。しかし、一部には「ピタゴラス」が引き続き伸びていることや、女児玩具の人形シリーズ売り場大改革効果、リアルままごと玩具の「2歳の洗濯屋さんシンク」を新発売したことが加わり、全体の業績は前期同様に増加するという見通しが出ている。

具体的には売上高38億円(前期比7.8%増)、経常利益4億1000万円(同24.2%増)、当期純利益2億4000万円(同18.8%増)を見込んでいる。予想一株当利益は54円90銭にアップ、配当は配当性向100%という実績からすると50円前後の高配当が期待される。

このように同社の先行きの明るさを反映して、株価も本格的な上昇局面を迎えつつある。PERは17倍台。2ケタ台の増益を続ける同社のような成長株は25倍、30倍に買われてもおかしくない。短期的にPER25倍の1400円前後を示現することになりそうだ。(志木克己)

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