【業績でみる株価】MS&Consultingは売られ過ぎ感、18年3月期3Q累計減益だが通期増収増益予想

 MS&Consulting<6555>(東マ)は、ミステリーショッピングリサーチ事業を展開している。18年3月期第3四半期累計は減益だったが、通期は調査数および調査店舗数が順調に増加して増収増益予想である。株価は上場来安値圏だが売られ過ぎ感を強めている。

■ミステリーショッピングリサーチを展開

 17年10月東証マザーズに新規上場した。顧客満足度覆面調査のミステリーショッピングリサーチ(MSR)事業を主力に、従業員満足度調査のサービスチーム力診断サービス、コンサルティング・研修サービスも展開している。

 17年11月にはぐるなび<2440>と業務提携した。MSR等のサービスをぐるなびが加盟店に販売する。

■18年3月期3Q累計減益だが通期増収増益予想

 18年3月期連結業績(IFRS)予想は、売上収益が17年3月期比8.1%増の28億56百万円、営業利益が10.6%増の5億62百万円、親会社所有者帰属当期利益が13.1%増の3億84百万円としている。

 第3四半期累計は、売上収益が前年同期比4.6%増の18億83百万円、営業利益が16.5%減の1億63百万円、親会社所有者帰属当期利益が17.4%減の1億04百万円だった。

 主力の国内MSRが順調に推移して増収だが、MSR調査数伸長に伴うモニター謝礼など外注原価の増加、事業成長に向けた人件費の増加、上場関連諸費用の増加で減益だった。国内のMSR調査数は12.3%増の17.9万回、MSR調査店舗数は2.7%増の6.2万店と順調に伸長した。

 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は、売上収益が65.9%、営業利益が29.1%と低水準だが、国内の受注残高を含めた売上収益充足率は82.9%と順調である。また第4四半期の構成比が高い季節要因もあるため、通期予想は達成可能としている。

■株価は売られ過ぎ感

 株価は地合い悪化の影響や、第3四半期累計減益を嫌気する売りで急落し、上場来安値を更新した。ただし1000円近辺で下げ渋り感を強めている。2月14日の終値は1015円、今期予想連結PERは約12倍、そして時価総額は約47億円である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線に対するマイナス乖離率が10%を超えて売られ過ぎ感を強めている。反発が期待される。(MM)

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