【材料でみる株価】イオレは団体活動を支援するデータカンパニー
- 2018/2/19 10:31
- 材料でみる株価
イオレ<2334>(東マ)は17年12月東証マザーズに新規上場した。団体活動を支援するデータカンパニーで、グループコミュニケーション支援サービス「らくらく連絡網」などを展開している。18年3月期大幅営業増益予想だが、第3四半期累計の進捗率がやや低水準のため下振れに注意だが第4四半期の挽回を期待したい。株価は安値圏だが、IPO人気が一巡して落ち着きどころを探る段階だろう。
■団体活動を支援するデータカンパニー
17年12月東証マザーズに新規上場した。17年7月には凸版印刷<7911>と資本業務提携している。
団体活動を支援するデータカンパニーである。無料のグループコミュニケーション支援サービス「らくらく連絡網」運用を主力として、アルバイト求人サイト「ガクバアルバイト」「らくらくアルバイト」運用、および広告配信・マーケティング調査向けDMP(データ・マネジメント・プラットフォーム)と連携したDSP広告サービス「pinpoint」も展開している。
主力の「らくらく連絡網」は団体活動を支援する日本最大級の連絡網サービスで、17年9月末時点の会員数は669万人、アプリ会員数は138万人、有効団体数は38万団体に達している。
広告収入、送客成果報酬、広告主からのサービス収入が収益柱である。なお「らくらく連絡網」は、学校関係など一部の団体活動が終了する年末から3月末に会員数および団体数が減少し、新学期が始まる4月から6月に会員数および団体数が増加するという季節要因があるとしている。
■18年3月期大幅営業増益予想
18年3月期の非連結業績予想は、売上高が17年3月期比33.1%増の15億41百万円、営業利益が73.0%増の2億円、経常利益が58.7%増の1億78百万円、純利益が1.3%減の1億25百万円としている。会員数が順調に増加して大幅増収、大幅営業増益予想である。
第3四半期累計は売上高が10億61百万円、営業利益が1億11百万円、経常利益が97百万円、純利益が79百万円だった。主力の「らくらく連絡網」会員数が順調に増加した。
通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が68.9%、営業利益が55.5%、経常利益が54.5%、純利益が63.2%とやや低水準である。年末から3月末に会員数および団体数が減少する季節要因も考慮すれば下振れに注意が必要だろう。第4四半期の挽回を期待したい。
■株価はIPO人気一巡して落ち着きどころを探る段階
株価(17年12月18日初値5100円)は2月15日に2756円まで水準を切り下げた。IPO人気が一巡して地合い悪化も影響した。
2月16日の終値は2980円、今期予想PERは約45倍、時価総額は約68億円である。IPO人気が一巡して落ち着きどころを探る段階だろう。(MM)