【株式評論家の視点】GMO TECH急伸、上場3カ月経過し下値固め本格出直り

株式評論家の視点

チャート6 GMO TECH<6026>(東1)は、250円高の6370円と急伸、底値離脱の展開となっている。昨年12月11日に東京証券取引所マザーズに上場。上場当日の1万5900円を高値に調整、年初からほぼ5500~6000円で下値を固めていた。

 スマートフォンアフィリエイトASP事業(スマートフォン向けアプリインストール型(CPI型)成果報酬広告の運用)、PC・モバイル集客支援事業(SEO対策コンサルティングを中心としたインターネット集客サービスの提供)、スマートフォンアプリCMS ASP事業(スマートフォンアプリ作成システムの提供によるO2O型集客手法の提供)を行っている。創業事業としてSEOコンサルティングをメインにインターネット集客商材の開発を行い、顧客企業の売上向上の支援を行っている。

 前2014年12月期業績実績は、売上高が30億2900万円(前の期比27.8%増)、営業利益が2億8100万円(同52.5%増)、経常利益が2億6100万円(同41.2%増)、純利益が1億5700万円(同37.6%増)に着地。スマートフォンアフィリエイトASP事業は、スマートフォンアプリのプラットフォームであるAppleが提供するAppStore及びGoogleが提供するGoogle Playのランキング上位表示に有効なリワード広告である「GMO SmaADリワード」が堅調に推移したほか、積極的な新規顧客と新規媒体の獲得により利益の改善が図られた。PC・モバイル集客支援事業は、Google等プラットフォームの検索エンジンアップデートによる影響が順位表示に影響を及ぼし成長は鈍化しているが、利用者が急拡大するFacebookのユーザー向け広告であるFacebook広告や集客メディアの開発及び運営が伸長。スマートフォンアプリCMS ASP事業は、昨年9月1日より「GMO AppCapsule」の提供を開始。営業人員の確保や、サービス追加等の事業環境整備に注力した。

 今15年12月期業績予想は、売上高が33億円(前期比8.9%増)、営業利益が3億4000万円(同20.7%増)、経常利益が3億4000万円(同30.2%増)、純利益が2億0400万円(同29.4%増)と連続最高益更新を見込んでいる。配当性向は3割で年間配当は期末一括62円(同10円増)と連続増配を予定している。インターネット広告市場は、スマートフォンの普及、ソーシャルメディアの伸長、アドテクノロジーの開発などを中心に引き続き拡大が予想されるため、中長期の成長を見据えた投資を実施しながら、スマートフォンアフィリエイトASP事業の伸長を図るほか、PC・モバイル集客支援事業も堅調に推移すると見込んでいる。スマートフォンアプリCMS ASP事業については、販路の拡大に注力している。

 株価は、昨年12月11日につけた上場来の高値15900円から2月4日に上場来の安値5500円まで65%の調整を挟んで2月23日高値6980円と上昇。その後、モミ合っていた。

 スマートフォン向けO2Oサービスの市場規模は2020年に2,000億市場(2013年 492億円)と拡大が見込まれており、今後も高い成長が続くと予想される。本格的出直りのタイミングを向かえたようだ。(株式評論家・信濃川)

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