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JFEシステムズは調整一巡感、18年3月期7期連続増収・営業増益予想、そして利益と配当を上方修正
- 2018/3/7 07:10
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
JFEシステムズ<4832>(東2)はJFEグループの情報システム会社である。JFEスチール製鉄所システムリフレッシュなど需要が高水準に推移して、18年3月期は7期連続増収・営業増益予想である。そして2月23日には利益と配当を上方修正している。株価は調整一巡感を強めている。
■JFEグループの情報システム会社
JFEグループの情報システム会社である。鉄鋼向け情報システム構築事業を主力として、ERPと自社開発ソリューションを組み合わせた一般顧客向け複合ソリューション事業、自社開発のプロダクト・ソリューション事業も強化している。
17年10月にはライオン<4912>および東芝デジタルソリューションズとの3社共創で化学物質情報管理システムを開発し、17年11月からライオンの国内すべての研究・開発拠点で運用を開始した。
17年11月には健康経営を積極推進するため「JFEシステムズ健康宣言」を制定した。18年1月には本社を移転して首都圏オフィスを集約した。健康経営や働き方改革を推進する。18年2月には経済産業省と日本健康会議が共同で実施する健康経営優良法人2018(ホワイト500)大規模法人部門に選定された。
また18年2月にはクラウドセキュリティの国際規格ISO/IEC27017:2015認証を取得した。そして3月5日にはスミセイ情報システムと連携して日本文書情報マネジメント協会(JIIMA)の電帳法スキャナ保存ソフト法的要件認証(JIIMA認証)を取得したと発表している。
17年3月期事業別売上高は鉄鋼が176億円、一般顧客が143億円、基盤サービスが33億円、子会社(JFEコムサービス)が39億円だった。情報システム関連のため、収益面では年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性がある。
中期経営計画(16年3月期~18年3月期)では高収益事業への構造転換を目指し、目標数値に18年3月期売上高400億円以上、経常利益20億円以上、純利益12億円以上、EPS150円以上を掲げている。利益目標値は17年3月期に前倒し達成した。
重点戦略として、JFEスチール製鉄所業務プロセス改革に向けたシステム刷新の遂行、ERPに自社ソリューションを組み合わせた一般顧客向け複合ソリューション事業の拡大、基盤サービス事業拡大に向けたクラウドサービスの立ち上げ、自動車など製造業顧客基盤の拡大、e-文書(電子帳票)ソリューションなど自社プロダクト拡販などを推進している。
■18年3月期は7期連続増収・営業増益予想、そして利益と配当を上方修正
18年3月期の連結業績予想は、2月23日に営業利益を3億円、経常利益を3億円、純利益を40百万円、それぞれ上方修正した。コストダウン効果や一般顧客向け高採算案件の構成比上昇が寄与する。一方で、首都圏オフィス集約に伴う特別損失の計上および税金費用の増加も見込んでいる。
修正後は売上高が17年3月期比4.9%増の410億円、営業利益が17.1%増の26億80百万円、経常利益が17.5%増の27億円、純利益が19.4%減の10億20百万円とした。7期連続増収・営業増益予想である。
配当予想も2月23日に上方修正した。期末6円増額し、17年3月期との比較でも6円増配の年間50円(期末一括)とした。予想配当性向は38.5%となる。
■株価は調整一巡感
株価は地合い悪化も影響して1月の戻り高値圏から反落したが調整一巡感を強めている。
3月6日の終値2317円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS129円89銭で算出)は17~18倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間50円で算出)は2.2%近辺、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS1550円23銭で算出)は1.5倍近辺である。時価総額は約182億円である。
週足チャートで見ると52週移動平均線近辺で下げ渋る形だ。好業績を評価して戻りを試す展開が期待される。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)