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ソフトクリエイトホールディングスは調整一巡、18年3月期増収増益予想、さらに増額の可能性
- 2018/3/8 08:00
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
ソフトクリエイトホールディングス<3371>(東1)は、ECサイト構築ソフトや不正接続防止製品を主力としてソリューション事業を展開している。18年3月期増収増益予想である。さらに増額の可能性が高いだろう。株価は2月の上場来高値圏から地合い悪化で反落したが、調整一巡感を強めている。
■ECサイト構築ソフトと不正接続防止製品で首位
ECソリューション事業(ECサイト構築パッケージソフト「ecbeing」の販売・保守から、ECサイト構築・運用支援、データセンターでのホスティングサービス提供、ECプロモーション提供までの総合サービス)を主力として、SI事業(自社グループ開発ソフトの販売、基幹系システムの受託開発)および物品販売事業(法人向けIT機器販売など)も展開している。
ECサイト構築実績は中堅・大手企業向け中心に国内首位である。またECサイト構築実績の積み上げに伴う運用支援・保守などストック型収益が拡大基調である。SI事業ではセキュリティ製品「L2Blocker」が、不正接続防止ツール市場における累計導入社数で第1位を獲得している。
17年3月期のセグメント別売上構成比はECソリューション事業47%、システムインテグレーション事業24%、物品販売事業29%だった。連結子会社はソフトクリエイト、ecbeing、およびエイトレッド<3969>である。17年11月にはソフトクリエイトが、監視システム開発やシステムコンサルティングなどを展開するY2Sと業務・資本提携した。Y2Sは持分法適用関連会社となる。
なお2月1日発表した株式給付信託(BBT)導入と、これに伴う第三者割当による自己株式処分について、2月19日に株式給付信託(BBT)導入の中止、および第三者割当による自己株式処分の中止を発表した。
■18年3月期増収増益予想、さらに増額の可能性
18年3月期連結業績予想は、売上高が17年3月比10.8%増の152億08百万円、営業利益が3.8%増の16億03百万円、経常利益が3.3%増の16億73百万円、純利益が1.9%増の10億29百万円としている。配当予想は前期と同額の年間20円(第2四半期末10円、期末10円)で予想配当性向は26.6%となる。
第3四半期累計は、売上高が前年同期比14.2%増の111億59百万円、営業利益が19.4%増の13億33百万円、経常利益が25.0%増の14億74百万円、純利益が27.9%増の9億63百万円だった。
主力のECサイト構築パッケージソフト「ecbeing」を活用したECソリューション事業が順調に拡大した。セキュリティビジネスや独自サービス「SCクラウド」も拡大した。人材投資費用の増加などを吸収して2桁増益だった。売上総利益率は31.8%で0.7ポイント上昇、販管費比率は19.9%で0.2ポイント上昇した。営業外では持分法投資利益が増加した。
通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が73.4%、営業利益が83.2%、経常利益が88.1%、純利益が93.6%と高水準である。第4四半期の構成比が高い収益特性も考慮すれば、通期予想は増額の可能性が高いだろう。
■株主優待制度は3月末と9月末の年2回実施
株主優待制度は毎年3月31日および9月30日現在の1単元(100株)以上保有株主に対して実施している。優待内容は保有株数および保有期間に応じてオリジナルQUOカードを贈呈する。
■株価は調整一巡
株価は2月2日の上場来高値1926円から地合い悪化で反落したが、1400円近辺から切り返して調整一巡感を強めている。
3月7日の終値1435円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS75円26銭で算出)は19倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は1.4%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS586円34銭で算出)は2.4倍近辺である。時価総額は約198億円である。
週足チャートで見ると26週移動平均線を割り込んだが、地合い悪化の影響は限定的だろう。調整一巡して戻りを試す展開が期待される。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)