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建設技術研究所は昨年来高値圏、18年12月期2桁増収増益予想
- 2018/3/8 07:51
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
建設技術研究所<9621>(東1)は総合建設コンサルタントの大手である。中期ビジョンでマルチインフラ&グローバル企業を目指している。18年12月期はM&Aも寄与して2桁増収増益予想である。株価は昨年来高値圏だ。上値を試す展開が期待される。
■総合建設コンサルタントの大手
総合建設コンサルタント大手で河川・ダム・海岸・海洋、道路、橋梁、トンネル、都市・地方計画などの分野に強みを持っている。収益面では案件ごとの採算性や売上計上時期によって四半期収益は変動しやすい特性がある。
中長期ビジョン「CLAVIS2025」目標(25年単体受注高400億円、連結受注高600億円)達成に向けて、中期経営計画2018では目標値として18年単体受注高350億円、連結受注高470億円、単体営業利益率7.0%(営業利益24億円)、連結営業利益率6.5%(営業利益30億円)を掲げている。そして英Waterman Group Plc(ロンドン証券取引所上場)を連結子会社化した。
18年1月には、河川・海岸施設、橋梁、トンネル分野に関して、国際規格ISO55001(アセットマネジメントシステム)の認証を取得した。18年2月にはAIベンチャーの知能技術(大阪市)と資本業務提携契約を締結した。知能技術が持つAI・ロボット技術を建設コンサルティング業のイノベーションに組み合わせる。
■18年12月期2桁増収増益予想
18年12月期連結業績予想は、売上高が17年12月期比18.7%増の585億円、営業利益が19.8%増の29億円、経常利益が18.0%増の29億50百万円、純利益が11.4%増の18億円としている。
需要が堅調に推移し、英Waterman Group Plcの通期連結も寄与して2桁増収増益予想である。配当予想は17年12月期と同額の年間22円(期末一括)としている。予想配当性向は17.3%となる。
■株価は昨年来高値圏
株価は18年12月期増収増益予想を好感し、2月27日の昨年来高値1399円まで上伸した。その後も高値圏で堅調に推移している。
3月7日の終値1388円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS127円29銭で算出)は10~11倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間22円で算出)は1.6%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1881円01銭で算出)は0.7倍近辺である。時価総額は約197億円である。
週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなり、26週移動平均線も上向きに転じて先高観を強めている。上値を試す展開が期待される。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)