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エフティグループは売り一巡感、18年3月期増益・増配予想で高配当利回り
- 2018/3/14 06:27
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
エフティグループ<2763>(JQ)は、法人向け環境関連商品・情報通信機器販売などを展開し、M&Aも積極活用してストック型収益・業容拡大戦略を推進している。18年3月期は法人事業が復調して増益・増配予想である。株価は2月の昨年来高値圏から急反落したが入り一巡感を強めている。4%近辺の高配当利回りも見直して反発が期待される。
■法人向けLED照明、ビジネスホン、OA機器などの販売が主力
法人事業(中小企業・個人事業主向けLED照明等環境関連商品、ビジネスホン・OA機器・SOHOスモールサーバー等情報通信機器の販売、WEB制作サービスやインターネットサービスの提供)、コンシューマ事業(一般消費者向けインターネットサービスの提供、ドコモショップ運営)を展開している。17年3月期の事業別売上高構成比(連結調整前)は法人事業74%、コンシューマ事業26%だった。
LED照明、空調、節水装置、電力などの環境商材を重点分野と位置付け、M&A・アライアンス・グループ再編、定額保守サービスなどストック型収益積み上げ、海外展開を推進している。海外はタイ子会社をASEAN地域への事業展開拠点として、LED照明など環境商材の販売を推進している。
17年8月にはインドネシアの現地法人の商号を変更してLED照明等の販売を行う環境関連事業を開始すると発表した。17年11月にはクラウド・エージェンシーと共同でウォータサーバ販売の合弁会社を設立した。
■18年3月期増益・増配予想、法人事業が復調
18年3月期連結業績予想は、売上高が17年3月期比0.7%増の400億円、営業利益が7.0%増の45億円、経常利益が8.0%増の45億円、そして純利益が7.8%増の24億50百万円としている。配当予想は6円増配の年間40円(第2四半期末20円、期末20円)としている。予想配当性向は54.3%となる。
第3四半期累計は、売上高が前年同期比4.3%増の301億37百万円、営業利益が7.5%増の31億10百万円、経常利益が8.3%増の31億24百万円、純利益が17.8%増の19億65百万円だった。コンシューマ事業の収益改善が寄与して増収増益だった。差し引き売上総利益率は43.4%で2.0ポイント低下、販管費比率は33.0%で2.3ポイント低下した。
法人事業は売上高が2.6%減の215億02百万円で、営業利益が7.3%減の29億53百万円だった。累計ベースでは減収減益だった。新卒121名採用、既存社員の長時間労働抑止等の労働環境整備、営業品質管理体制構築、業務改善推進等を行った影響で低調だった第1四半期を補うに至らなかった。また法人向けストックサービス節水装置JETの営業コスト先行も影響した。ただし第2四半期、第3四半期とも前年同期比増益と復調傾向を強めている。
コンシューマ事業は売上高が25.7%増の88億64百万円で、営業利益が2億68百万円(前年同期は1億54百万円の赤字)だった。17年3月期第3四半期から連結したアローズコーポレーションの太陽光発電設備も寄与した。
通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が75.3%、営業利益が69.1%、経常利益が69.4%、純利益が80.2%である。法人事業が復調して好業績を期待したい。
■株価は売り一巡感、3%台後半の高配当利回りも見直し材料
株価は2月27日の昨年来高値1140円から急反落したが、その後は1000円近辺で推移して売り一巡感を強めている。
3月13日の終値995円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS73円72銭で算出)は13~14倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間40円で算出)は4.0%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS364円31銭で算出)は2.7倍近辺である。時価総額は約361億円である。
週足チャートで見ると13週移動平均線近辺で下げ渋る形だ。目先的な売りが一巡し、4%近辺の高配当利回りも見直して反発が期待される。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)