サンセイランディックは自律調整一巡、18年12月期増収増益・連続増配予想で上振れ余地

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 サンセイランディック<3277>(東1)は、一般的な不動産会社が手掛けにくい底地問題を解決する不動産権利調整ビジネスのスペシャリストである。18年12月期は増収増益・連続増配予想である。そして上振れ余地がありそうだ。老朽空き家対策関連、木造住宅密集地防災関連、民泊関連などでも注目される。株価は1月の上場来高値から反落したが、自律調整一巡して上値を試す展開が期待される。

■「不動産の再生」をテーマとして不動産権利調整ビジネスを展開

 「不動産の再生」をテーマとして、一般的な不動産会社が手掛けにくい権利関係が複雑な底地(借地権が付着している土地の所有権)や居抜き物件(借手のいる古い共同住宅など)の権利調整、買い取り販売、管理など「不動産権利調整ビジネス」を主力としている。子会社のOnes Life ホームは建築事業(デザイナーズ戸建注文住宅、リフォームなど)を展開している。

 民泊関連への展開も推進し、17年6月には公認民泊予約サイト「STAY JAPAN」を提供する百戦錬磨(宮城県仙台市)と業務提携した。住宅宿泊事業法(民泊新法)の成立を受けて、公認民泊を利用した不動産の流動化・活用を目指す。
 17年7月には、百戦錬磨、生活サポート付家賃保証会社あんど(千葉県船橋市)と3者共同で、日本初の試みである「高齢者や障害を持っている方への住まいに関する生活支援のための共同事業」を、千葉県船橋市で試験的に開始した。今後は全国への展開を視野に入れて地域密着型のネットワーク体制を構築する。

 新中期経営計画では目標数値に20年12月期営業利益20億円超、経常利益19億円超、ROA12%超の維持を掲げた。次の成長ステージに向けた準備期間と位置付けて、基本方針は、不動産諸問題に対応する新規事業の推進と事業の収益化、既存事業の着実な成長、利益の還元(株主、社会、社員)としている。

■18年12月期増収増益・連続増配予想

 18年12月期連結業績予想は、売上高が17年12月期比33.5%増の174億82百万円、営業利益が3.9%増の18億30百万円、経常利益が2.1%増の17億03百万円、純利益が4.2%増の11億57百万円としている。

 大型の所有権の販売を予定して大幅増収予想である。コスト面では先行投資による人件費の増加を見込み、利益は小幅増益予想としている。ただし上振れ余地があるだろう。配当予想は3円増配の年間21円(期末一括)としている。連続増配予想で予想配当性向は15.2%となる。

■株主優待制度は毎年6月末に実施

 株主優待制度は、毎年6月30日現在の1単元(100株)以上保有株主を対象として、保有期間と株数に応じて、栃木県那須塩原市にあるパン・アキモトの「パンの缶詰」オリジナルセットを贈呈している。

■株価は自律調整一巡して上値試す

 株価は1月26日の上場来高値1506円から反落したが、1300円近辺で推移して自律調整一巡感を強めている。

 3月13日の終値1324円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS138円55銭で算出)は9~10倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間21円で算出)は1.6%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS957円50銭で算出)は1.4倍近辺である。時価総額は約111億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインの形だ。自律調整一巡して上値を試す展開が期待される。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

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