【新規上場(IPO)銘柄】日総工産は東証市場第一部に上場、初値は公開価格を23.7%上回る

株式市場 IPO 鐘

 日総工産<6569>(東1)は、3月16日に東京証券取引所市場第一部に上場した。同社グループは、「総合人材サービス事業」及び「その他の事業」を運営している。同社、連結子会社3社(日総ブレイン株式会社、日総ぴゅあ株式会社 日総ニフティ株式会社)及び持分法適用関連会社1社で構成されている。

 総合人材サービス事業では、日総工産株式会社が製造系人材サービス事業、日総ブレ イン株式会社が事務系人材サービス事業、日総ぴゅあ株式会社が日総工産株式会社の特例子会社として、障がい者雇用を促進している。また、その他の事業では、日総ニフティ株式会社が介護・福祉事業を行っている。

 同社では、生産が好調に推移した輸送機器メーカーや電子部品メーカーなどの重要顧客を中心に営業活動を進めているほか、自社採用サイトの活用や入社キャンペーンなどの採用施策を展開し、採用強化を進めるとともに定着率の向上を図り、稼働人数の増加を目指している。 その他の事業においては、高齢化率の上昇により、介護サービスの需要は引き続き増加傾向で推移。同社グループでは、利用者へ提供するサービスの質の向上を図り、サービス利用者数の拡大を図っている。

 今2018年3月期第3四半期業績実績は、売上高436億8700万円、営業利益14億0300万円、経常利益14億1200万円、純利益9億0100万円に着地。

 今18年3月期業績予想は、売上高589億2300万円(前期比10.1%増)、営業利益16億6900万円(同94.0%増)、経常利益16億6700万円(同2.0倍)、純利益10億6100万円(同2.2倍)を見込む。上場で調達する資金は生産設備の整備に充てる計画。配当予想は、未定(同445円)している。なお、17年10月16日付で普通株式1株につき、10株の割合で株式分割を行い、また18年2月1日付で普通株式1株につき、2株の割合で株式分割を行っている。

 株価は、上場初日に公開価格3250円を23.7%上回る4020円で初値をつけ、同日高値4050円と上昇、同日安値は3805円、同日引けは4000円。 「働き方改革」による業務効率化が追い風になるとの見方に輸送機器メーカーや電子部品メーカー向けとの取引規模が大幅に拡大していること等が評価されている。東証株価指数(TOPIX)連動型投資信託への組み入れ期待もあり、底堅い動きなるか注目したい。(株式評論家・信濃川)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■離職率低下と顧客満足向上を実証、省人化潮流に逆行する人材重視戦略  「丸亀製麺」主力のトリドール…
  2. ■ビーム整形と出力平準化技術を融合し大気揺らぎを克服  NTT<9432>(東証プライム)と三菱重…
  3. ■航続距離650キロを実現、日野が新型FCV大型トラック投入  日野自動車<7205>(東証プライ…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  2. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  3. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  4. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…
  5. ■全市場のわずか1.4%、希少な高配当利回り銘柄が浮上  株式市場では、高配当利回りを持つ10月決…
  6. ■「高市祭り」への期待と警戒交錯、資金は安定配当株へシフト  10月終盤相場は、「高市祭り」か「高…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る