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ピックルスコーポレーションは調整一巡して戻り歩調、19年2月期収益拡大期待
- 2018/3/22 06:34
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
ピックルスコーポレーション<2925>(東1)は漬物・キムチ製品の最大手である。主力の「ご飯がススム キムチ」ブランド力が向上し、惣菜分野への事業展開も加速している。18年2月期は野菜価格高騰で利益を減額修正したが、減額しても大幅増益予想である。そして19年2月期は野菜価格落ち着きも寄与して一段の収益拡大が期待される。株価は調整一巡して戻り歩調だ。上値を試す展開が期待される。
■漬物製品の最大手で「ご飯がススム キムチ」ブランド力向上
漬物・キムチ製品の最大手である。主力の「ご飯がススム キムチ」シリーズのブランド力向上とともに収益力が大幅に向上し、さらに新製品の積極投入、成長市場である惣菜製品の強化などを推進している。
17年2月期の品目別売上高構成比は自社製品61%(浅漬・キムチ42%、惣菜16%、ふる漬3%)、商品(漬物・調味料・青果物・その他)39%だった。セブン&アイ・ホールディングス<3382>など大手量販店・コンビニが主要取引先である。
16年3月フードレーベルホールディングス(FLH)を子会社化、16年12月FLHの子会社フードレーベルがFLHを吸収合併してフードレーベルの株式を直接所有とした。また九州地区で事業拡大するため佐賀工場を新設する。なお17年8月には連結子会社である青果市場運営の県西中央青果(茨城県古河市)の株式全部を譲渡した。
■18年2月期利益減額したが大幅増益予想、19年2月期も収益拡大期待
18年2月期の連結業績予想(2月27日に売上高を増額、営業利益を減額、経常利益を減額、純利益を減額修正)は、売上高が17年2月期比6.7%増の381億96百万円、営業利益が38.7%増の10億82百万円、経常利益が37.6%増の11億93百万円、純利益が44.5%増の7億92百万円としている。
売上面は順調だが、天候影響による野菜価格高騰で売上原価が想定を上回った。利益を減額修正したが、それでも大幅増益予想である。そして19年2月期は野菜価格落ち着きも寄与して一段の収益拡大が期待される。
配当予想(1月23日に増額修正)は、期末に東証1部指定記念配当3円を実施して年間25円(期末一括)としている。17年2月期比でも3円増配である。予想配当性向は18.0%となる。
主力の「ご飯がススム キムチ」シリーズのリニューアルや新製品開発、既存取引先への拡販や新規取引先の開拓、西日本エリアでの生産能力増強や営業強化、契約栽培拡大など原料野菜の安定調達、原材料購買方法の見直し、市場規模が大きい惣菜分野への事業展開加速などを推進している。中期成長シナリオに変化はないだろう。
■株価は調整一巡して戻り歩調
株価(17年11月6日付で東証2部から東証1部に市場変更)は、2月の直近安値1660円から切り返している。調整一巡して戻り歩調だ。
3月20日の終値1872円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS139円18銭で算出)は13~14倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間25円で算出)は1.3%近辺、前々期実績連結PBR(前々期実績の連結BPS1587円08銭で算出)は1.2倍近辺である。時価総額は約120億円である。
週足チャートで見ると52週移動平均線がサポートラインとなって下値を切り上げている。そして26週移動平均線突破の動きを強めている。調整一巡して上値を試す展開が期待される。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)