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トレジャー・ファクトリーは底値圏、18年2月期2桁増益予想で19年2月期も収益拡大期待
- 2018/3/22 06:32
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
トレジャー・ファクトリー<3093>(東1)はリユースショップを展開し、既存店強化、多店舗展開、新業態開発、買い取り強化、M&Aを積極推進している。新規出店や既存店売上の堅調推移で18年2月期2桁増益予想である。そして19年2月期も収益拡大が期待される。株価は水準を切り下げたがほぼ底値圏だろう。反発が期待される。なお4月11日に18年2月期決算発表を予定している。
■リユースショップを首都圏中心にチェーン展開
総合リユース業態トレジャー・ファクトリーや服飾専門リユース業態トレファクスタイルなどのリユースショップを、首都圏直営店中心にチェーン展開している。17年2月期末時点の店舗数は、16年9月子会社化したカインドオルも含めてグループ合計136店舗だった。
3月15日にはゴルフ用品専門リユースショップの老舗であるゴルフキッズの子会社化が完了した。ゴルフキッズは関東と関西を中心に直営1店舗、FC20店舗を展開している。
中期成長に向けた戦略として、既存店強化(店舗移転・リニューアル、出張・宅配など一般買い取り強化による売上総利益率改善)、多店舗展開(複数業態組み合わせて年間12店舗前後の新規出店、全国大都市圏への展開)、新業態開発・出店、海外事業を推進している。
目標数値には19年2月期売上高175億78百万円、償却前営業利益12億91百万円、営業利益9億72百万円、経常利益10億01百万円を掲げている。配当性向は25%以上を当面の目標としている。
■18年2月期2桁増収増益予想、19年2月期も収益拡大期待
18年2月期の連結業績予想は、売上高が17年2月期比23.2%増の164億20百万円、営業利益が16.1%増の8億53百万円、経常利益が16.2%増の8億81百万円、そして純利益が19.7%増の5億81百万円としている。既存店売上(単体)は101.0%、既存店の売上総利益率は17年2月期64.8%と同水準を目指す。配当予想は17年2月期と同額の年間16円(第2四半期末8円、期末8円)で予想配当性向は30.4%となる。
第3四半期累計は、売上高が前年同期比29.4%増の120億75百万円、営業利益が21.7%減の4億60百万円、経常利益が17.0%減の5億01百万円、純利益が12.6%減の3億34百万円だった。既存店売上(単体)が101.2%と回復し、12店舗の新規出店、カインドオルにおける営業強化も寄与して大幅増収だったが、売上総利益率の低下で大幅減益だった。
差引売上総利益率は62.2%で3.6ポイント低下した。単体ベースの既存店の売上総利益率が1.3ポイント低下し、売上総利益率の低いカインドオルの連結も影響した。販管費比率は58.4%で1.1ポイント低下した。上期に新店費用が先行発生したが、第3四半期累計ベースでの販管費比率は低下した。
通期では既存店におけるマーケティング強化、13店舗前後の新規出店、カインドオルの通期寄与などで2桁増収増益予想である。前期出店した名古屋と福岡の早期収益化、新業態の多店舗展開の本格化、カインドオル不採算店のテコ入れを推進する。またトレファクONLINEを10月から本格始動した。タイは11月に2号店をオープンした。
通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が73.5%、営業利益が53.9%、経常利益が56.9%、純利益が57.5%である。低水準の形だが、新規出店が計画の13店舗を上回る14店舗となる見込みであり、新店の下期収益貢献が見込まれるとしている。既存店も好調に推移しており、通期ベースで好業績が期待される。
月次売上(単体直営店の店舗売上、前年比速報値ベース)を見ると、18年2月は全店111.0%、既存店101.3%だった。生活家電などが好調に推移し、既存店売上は2ヶ月ぶりに前年比プラスに転じた。なお17年3月~18年2月累計では全店109.2%、既存店101.0%となった。新規出店は14店舗で期末店舗数は113店舗(うちFC4店舗)となった。
3月16日にはトレファクスタイル亀戸店がオープンした。18年3月末時点のグループ総店舗数は157店舗見込みである。積極的な出店、既存店の堅調推移、M&A効果などで19年2月期も収益拡大が期待される。
■株主優待制度は2月末に実施
株主優待制度は毎年2月末時点の1単元(100株)以上保有株主を対象に実施している。
■株価はほぼ底値圏
株価は3月20日に昨年来安値768円まで下押したが、ほぼ底値圏だろう。
3月20日の終値772円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS52円48銭で算出)は14~15倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間16円で算出)は2.1%近辺、前々期実績連結PBR(前々期実績の連結BPS333円69銭で算出)は2.3倍近辺である。時価総額は約89億円である。
週足チャートで見ると800円近辺の下値支持線を割り込んだ形だが、売られ過ぎ感も強めている。反発が期待される。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)