マーケットエンタープライズは急反発

【アナリスト水田雅展の銘柄分析

 マーケットエンタープライズ<3135>(東マ)はネット型リユース事業を展開し、中期成長に向けて事業ドメイン拡大戦略も推進している。18年6月期は営業黒字化予想である。収益改善を期待したい。株価は4月11日の中古医療機器事業参入発表を材料視して急反発している。出直りを期待したい。

■インターネットに特化してリユース品買取・販売事業を展開

 インターネットに特化してリユース(再利用)品を買取・販売するネット型リユース事業を展開している。コンタクトセンターからリユースセンターまで一気通貫のオペレーションシステムを特徴とし、マルチチャネル対応で全国的な仕入・販売網を構築していることが強みだ。

 買取総合窓口サイト「高く売れるドットコム」をフラッグシップサイトとして、複数の自社運営WEB買取サイトを通じて一般消費者や法人からリユース品を仕入れ、全国のリユースセンターで在庫を一括管理する。そしてヤフオク、楽天市場、Amazon、Ebayなど、複数の主要Eマーケットプレイスに出店した自社運営サイトで、一般消費者や法人向けに販売する。販売サイトのサービスブランドは「ReRe(リリ)」に統一した。

■中期成長に向けて事業ドメイン拡大戦略を推進

 中期経営目標として3~5年の間に売上高100億円、営業利益10億円の達成を目指すとしている。収益基盤強化を目指し、事業拠点拡大の水平展開、取扱商品拡大の垂直展開、そして新サービス構築による事業ドメイン拡大戦略を推進する。

 水平展開では仕入基盤拡充に向けて、全国主要都市への新規リユースセンターの開設を推進し、出張・店頭買取における人口カバー率の向上や買取コンバージョン率の向上を目指す。

 垂直展開ではM&Aやアライアンスも活用し、取扱商品拡大を推進している。17年2月中古農機具・農業機械の買取専門サービスサイト「農機具高く売れるドットコム」を開始、17年3月宅配レンタルサービス「ReReレンタル」を開始、17年11月ヤフオクの「カウマエニーク」においてヤフーやブックオフコーポレーションと出張買取で連携、18年2月SORABITOと中古建機・重機の買取・販売で提携してサイト「建機高く売れるドットコム」を開設した。

 4月11日にはRECYCLE POINT TOKYO社から中古医療機器買取・販売事業を譲り受け、中古医療機器事業に参入すると発表し、サイト「医療機器高く売れるドットコム」を開設した。

 新サービス構築による事業ドメイン拡大戦略では、16年8月光通信<9435>と合弁でMVNO(仮想移動体通信事業者)のMEモバイルを設立し、16年9月高機能中古スマホ・タブレットと低価格SIMカードを組み合わせた低価格通話サービス「カシモ」開始、17年10月「カシモWiMAX」開始した。

 また18年1月には国内最大の民泊物件サイトを運営するスペースエージェントと出資・事業提携に関する契約を締結した。リユース事業やレンタル事業と、シェアリングエコノミー領域におけるシナジー効果を目指す。

■引越しシーズンの第4四半期(4月~6月)の構成比が高い収益構造

 収益面の特性としては、転居に伴う商品の買い替えや新規購入などのニーズが高まり、買取依頼・販売が集中する春季の引越しシーズンにあたる第4四半期(4月~6月)の構成比が高くなる一方で、第1四半期(7月~9月)は売上高が減少して営業損益が低水準となりやすい傾向がある。

■18年6月期営業黒字化予想で収益改善期待

 18年6月期連結業績予想は、売上高が17年6月期比17.2%増の66億円、営業利益が55百万円の黒字(17年6月期は7百万円の赤字)、経常利益が51百万円の黒字(同4百万円の黒字)、純利益が29百万円の黒字(同19百万円の赤字)としている。配当は無配継続としている。

 リユース市場・EC市場が拡大基調であり、水平展開(全国主要都市への新規拠点開設)や垂直展開(取扱商材と顧客層の拡大)強化などで2桁増収予想である。利益面では、戦略的投資期間と位置付けて2拠点新規開設などで費用が増加するが、営業黒字化予想である。

 第2四半期累計は、売上高が前年同期比12.3%増の29億14百万円、営業利益が5百万円(前年同期は71百万円の赤字)、経常利益が3百万円の赤字(同67百万円の赤字)、純利益が6百万円の赤字(同54百万円の赤字)だった。

 新規2拠点開設による仕入基盤の強化、中古農機具取り扱い本格化、宅配レンタルサービス開始、ヤフーと連携した買取サービス「カウマエニーク」開始などサービス拡充効果で2桁増収となり、先行投資負担を吸収して営業黒字化した。MVNO事業の子会社MEモバイルの黒字化も寄与した。

 売上総利益率は41.4%で2.6ポイント低下した。長期滞留在庫の処分で一時的に原価が増加した。販管費比率は41.2%で5.5ポイント低下した。業務プロセス改善が寄与した。リユースセンターは17年9月西東京、17年12月札幌を開設して合計10ヶ所となった。

 第2四半期累計の進捗率はやや低水準だが、ほぼ想定水準としている。通期ベースでも営業黒字化、収益改善を期待したい。

■株価は急反発

 株価は安値圏700円~800円近辺でモミ合う形だったが、4月11日の中古医療機器事業参入発表を材料視して、4月12日はストップ高水準の874円まで急反発している。

 4月12日の終値874円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS5円71銭で算出)は約153倍、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS179円80銭で算出)は約4.9倍、時価総額は約44億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線を回復した。出直りを期待したい。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)
1

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

最新記事

カテゴリー別記事情報

     

    ピックアップ記事

    1. 株式市場 日経平均株価
      ■緊急事態宣言解除の先取り投資スタンスで  バブル経済崩壊後のゴールデンウイーク(GW)の過…
    2. 上がる 上昇 グラフ 株価 ビジネス チャート
      ■業績相場の先駆け株として活躍場面に期待 今週の当特集では、昨年来高値更新銘柄に注目することとした…
    3. ■企業内失業者238万人という凄さ  『日本経済2020~2021』(内閣府―感染症の危機か…
    2021年6月
    « 5月    
     123456
    78910111213
    14151617181920
    21222324252627
    282930  
    IRインタビュー 一覧

    テンポイノベーション・原康雄社長 アルコニックスの竹井正人社長 JPホールディングス・古川浩一郎社長に聞く Eストアーの石村賢一社長に聞く アイビーシーの加藤裕之社長に聞く ピクスタの古俣大介社長に聞く メディカル・データ・ビジョンの岩崎博之社長に聞く イワキの岩城慶太郎副社長に聞く ヨコレイの西山敏彦社長に展望を聞く 平山の平山善一社長に近況と展望を聞く アンジェス MGの山田 英社長に聞く CRI・ミドルウェアの押見正雄社長に聞く 京写の児嶋一登社長に聞く

    アーカイブ

    「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
    また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
    ページ上部へ戻る