【新規上場(IPO)銘柄】HEROZは、上場2日目も値付かず、AI関連市場の拡大でビジネスチャンスは拡がる見通し

株式市場 IPO 鐘

 HEROZ<4382>(東マ)は、4月20日に東京証券取引所マザーズに上場した。同社は、「驚きを心に」をコンセプトとして、人々の生活が便利に楽しくなるように、人工知能(AI)を活用したサービスを、スマートフォンやタブレット端末上で展開したり、企業向けに提供したりしている。

 同社は、「将棋ウォーズ」、「CHESS HEROZ」、「BackgammonAce」の開発を通じて蓄積した機械学習等の人工知能(AI)関連の手法を固有のコア技術とし、現役将棋プロ棋士に勝利した将棋人工知能の開発者などトップエンジニアが日々開発に取り組み、深層学習(ディープラーニング)等の機械学習技術を、様々な領域の事業会社に対して、AIサービス「HEROZ Kishin」として提供している。

 2018年4月期第3四半期業績実績は、売上高8億7100万円、営業利益3億0500万円、経常利益3億0300万円、純利益2億2300万円に着地。


 2018年4月期業績予想は、売上高11億0300万円(前期比25.7%増)、営業利益3億2100万円(同3.6倍)、経常利益3億円(同3.2倍)、純利益2億1900万円(同2.3倍)を見込む。上場で調達した資金はサーバ費用や技術研究、人材採用など成長投資を優先し、配当は見送る方針。

 株価は、上場日2日目の4月23日は公開価格4500円の5.29倍相当の2万3810円円買い気配で終わり、まだ初値をつけていない。2017年第2期電王戦で山本一成の「Ponanza」が第2期叡王戦覇者の佐藤天彦名人と対局し、世界で初めて将棋AIが名人に勝利したこと等が市場の関心を大いに集めているほか、AI市場の規模が2015年1,500億円だったが、20年には1兆0020億円、30年には2兆1200億円にも及ぶとの観測があり、AI関連市場は拡大を続け、同社にビジネスチャンスが拡がるとの見方から買い優勢の展開となっている。買いについては、初値形成後の動きをじっくり見極めてから考えるところだろう。(株式評論家・信濃川)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■電気刺激で塩味1.5倍、食事の楽しみと健康を両立  キリンホールディングス<2503>(東証プラ…
  2. ■2026年初頭以降に各地域で発売予定、累計130万台の系譜を継承  トヨタ自動車<7203>(東…
  3. ■月間20両製造可能、600両超の受注案件に対応  日立製作所<6501>(東証プライム)は9月9…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  2. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…
  3. ■全市場のわずか1.4%、希少な高配当利回り銘柄が浮上  株式市場では、高配当利回りを持つ10月決…
  4. ■「高市祭り」への期待と警戒交錯、資金は安定配当株へシフト  10月終盤相場は、「高市祭り」か「高…
  5. ■自民党総裁選と連立問題が相場を左右、短期急伸と急落を交錯  高市トレードは、まるで「超高速エレベ…
  6. ■東京市場、リスクオンとリスクオフが交錯、安全資産関連株に注目  週明けの東京市場は、米国株反発に…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る