日本エム・ディ・エムの18年3月期連結業績は年2回の償還価格の引下げにもかかわらず増収増益を達成

■自社製品売上高比率が88.6%(前期87.5%)に上昇

 日本エム・ディ・エム<7600>(東1)の18年3月期連結業績は、17年1月、4月に国内で償還価格の引下げが行われたが、米国子会社ODEV社製製品の売上が堅調に推移したことに加え、利益面では自社製品売上高比率が88.6%(前期87.5%)に上昇したこともあり、増収増益となった。

 18年3月期連結業績は、売上高148億07百万円(前年同期比8.6%増)、営業利益20億45百万円(同7.1%増)、19億64百万円(同12.4%増)、純利益14億25百万円(同26.1%増)であった。

 国内の売上高は、95億45百万円(同5.3%増)であった。内訳は、人工関節44億69百万円(同0.2%減)、骨接合材料31億82百万円(同7.8%増)、脊椎固定器具16億03百万円(同11.0%増)、人口骨1億98百万円(同73.0%増)、その他90百万円(同27.1%増)。

 米国の売上高は、52億62百万円(同15.2%増)。内訳は、人工関節51億95百万円(同16.4%増)、脊椎固定器具67百万円(同36.0%減)となった。

 同社は、19年3月期(第47期)から 21年3月期(第49期)の3か年を実施期間とする中期経営計画「MODE2020」を策定している。中期経営方針として「オーガニック成長領域における収益力の強化と、戦略成長領域における基盤を確立すると共 に、戦略実行体制の強化を図り、中長期的に利益の伴った持続的成長を実現する」を掲げ、その実現に向け「製品開発力・製造力の強化」、「海外ビジネスの拡大」、「日本市場における注力販売製品分野のシェア拡大」、「更なる効率化とSCM強化」を実行する。一方、18年4月に国内で実施された償還価格引下げの影響による収益性低下の影響を極小化するために、売上原価(製造原価)の更なる低減に向け、欧州を中心としたコスト競争力のあるベンダーからの調達拡大や、北米子会社の自社製造能力拡大等による売上原価低減を進めるとしている。

 ちなみに、19年3月期連結業績予想は、157億50百万円(同6.4%増)、営業利益22億50百万円(同10.0%増)、経常利益21億円(同6.9%増)、純利益15億円(同5.2%増)を見込む。

 なお、中期経営計画「MODE2020」の最終年度である21年3月期連結業績予想は、売上高187億円、営業利益28億円、経常利益26億円、純利益19億円としている。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
  2. ■2024年度上半期163件で過去最多更新  人手不足による倒産が急増している。帝国データバンクの…
  3. ■新たなモビリティ社会実現に向けた取り組み加速  トヨタ自動車<7203>(東証プライム)は10月…
2024年11月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

ピックアップ記事

  1. ■化粧品大手は業績下方修正も、電鉄各社は上方修正で活況  トランプ次期大統領の影響を受けない純内需…
  2. どう見るこの相場
    ■金利敏感株の次は円安メリット株?!インバウンド関連株に「トランプ・トレード」ローテーション  米…
  3. ■金利上昇追い風に地銀株が躍進、政策期待も後押し  金利上昇の影響を受けて銀行株、特に地方銀行株の…
  4. ■トリプルセット行、ダブルセット行も相次ぐ地銀銀株は決算プレイで「トランプトレード」へキャッチアップ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る