日本エム・ディ・エムの18年3月期連結業績は年2回の償還価格の引下げにもかかわらず増収増益を達成
- 2018/4/30 03:51
- 決算発表記事情報
■自社製品売上高比率が88.6%(前期87.5%)に上昇
日本エム・ディ・エム<7600>(東1)の18年3月期連結業績は、17年1月、4月に国内で償還価格の引下げが行われたが、米国子会社ODEV社製製品の売上が堅調に推移したことに加え、利益面では自社製品売上高比率が88.6%(前期87.5%)に上昇したこともあり、増収増益となった。
18年3月期連結業績は、売上高148億07百万円(前年同期比8.6%増)、営業利益20億45百万円(同7.1%増)、19億64百万円(同12.4%増)、純利益14億25百万円(同26.1%増)であった。
国内の売上高は、95億45百万円(同5.3%増)であった。内訳は、人工関節44億69百万円(同0.2%減)、骨接合材料31億82百万円(同7.8%増)、脊椎固定器具16億03百万円(同11.0%増)、人口骨1億98百万円(同73.0%増)、その他90百万円(同27.1%増)。
米国の売上高は、52億62百万円(同15.2%増)。内訳は、人工関節51億95百万円(同16.4%増)、脊椎固定器具67百万円(同36.0%減)となった。
同社は、19年3月期(第47期)から 21年3月期(第49期)の3か年を実施期間とする中期経営計画「MODE2020」を策定している。中期経営方針として「オーガニック成長領域における収益力の強化と、戦略成長領域における基盤を確立すると共 に、戦略実行体制の強化を図り、中長期的に利益の伴った持続的成長を実現する」を掲げ、その実現に向け「製品開発力・製造力の強化」、「海外ビジネスの拡大」、「日本市場における注力販売製品分野のシェア拡大」、「更なる効率化とSCM強化」を実行する。一方、18年4月に国内で実施された償還価格引下げの影響による収益性低下の影響を極小化するために、売上原価(製造原価)の更なる低減に向け、欧州を中心としたコスト競争力のあるベンダーからの調達拡大や、北米子会社の自社製造能力拡大等による売上原価低減を進めるとしている。
ちなみに、19年3月期連結業績予想は、157億50百万円(同6.4%増)、営業利益22億50百万円(同10.0%増)、経常利益21億円(同6.9%増)、純利益15億円(同5.2%増)を見込む。
なお、中期経営計画「MODE2020」の最終年度である21年3月期連結業績予想は、売上高187億円、営業利益28億円、経常利益26億円、純利益19億円としている。