夢真ホールディングスは18年9月期2Q累計大幅増収増益、通期も大幅増収増益予想で上振れの可能性

 夢真ホールディングス<2362>(JQ)は、建設技術者派遣事業および製造・IT業界向けエンジニア派遣事業も展開している。18年9月期第2四半期累計は需要が高水準に推移して大幅増収増益だった。通期も大幅増収増益予想である。そして上振れの可能性が高いだろう。株価は好業績を評価して2月高値を試す展開が期待される。

■建設技術者派遣事業およびエンジニア派遣事業を展開

 建設技術者派遣事業、および製造・IT業界向けエンジニア派遣事業、その他事業(人材紹介、フィリピン現地人材への日本語教育、ベトナム現地人材の採用支援、ITエンジニア育成など)を展開している。グループ合計の稼働技術者数は17年12月に6000人を突破した。

 中期経営計画(18年9月期~20年9月期)では、20年9月期の売上高600億円、営業利益79億円、純利益50億円を目標に掲げている。セグメント別には、建設技術者派遣の売上高380億円、営業利益60億円、期末技術者数6200人、エンジニア派遣の売上高205億円、営業利益17億円、期末技術者数4600人、その他事業の売上高15億円、営業利益2億円としている。

 なお株主還元策は18年9月期以降、1株当たり配当額35円以上で維持する。ROEは30%以上を目指す。さらに東証1部への市場変更を目指すとしている。

 経営リソースを成長セグメントに集中するため、17年12月には連結子会社のKeepdataの株式を譲渡する一方で、連結子会社の夢真テクノロジーがエンジニア派遣事業のクルンテープを子会社化した。

■18年9月期2Q累計大幅増収増益、通期予想は上振れの可能性

 18年9月期連結業績予想は売上高が17年9月期比27.8%増の390億円、営業利益が90.5%増の45億円、経常利益が85.7%増の45億円、純利益が2.0倍の29億円としている。配当予想は17年9月期と同額の年間35円(第2四半期末15円、期末20円)で、予想配当性向は90.0%である。

 第2四半期累計は売上高が前年同期比33.2%増の193億38百万円、営業利益が2.0倍の25億87百万円、経常利益が86.9%増の25億57百万円、純利益が2.3倍増の18億71百万円だった。売上総利益率は30.8%で1.5ポイント上昇、販管費比率は17.4%で3.0ポイント低下した。特別利益には関係会社株式売却益4億40百万円を計上した。

 建設技術者派遣、エンジニア派遣とも需要が高水準に推移し、稼働人数の増加、稼働率の上昇、派遣単価の上昇、採用活動の効率化で大幅増収増益だった。採用活動も順調で、18年3月末の技術者数は建設技術者派遣が25.5%増の4852人、エンジニア派遣が40.1%増の1934人となった。

 セグメント別に見ると、建設技術者派遣は売上高が32.0%増の143億92百万円で、営業利益が72.6%増の25億20百万円だった。エンジニア派遣は売上高が38.8%増の47億60百万円で、営業利益が53.5%増の2億81百万円だった。その他事業は、取捨選択が進展して売上高が8.6%減の2億24百万円だが、営業利益は1億28百万円の赤字(前年同期は2億76百万円の赤字)で赤字が縮小した。

 通期会社予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高が49.6%、営業利益が57.5%、経常利益が56.8%、純利益が64.5%と順調である。そして第3四半期以降も稼働率、派遣単価が高水準に推移する見込みだ。通期予想は上振れの可能性が高いだろう。

■株価は好業績評価して2月高値試す

 株価は戻り一服となって1200円近辺でモミ合う形だが、調整一巡感を強めている。

 5月11日の終値1224円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS38円89銭で算出)は約31倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間35円で算出)は約2.9%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS160円67銭で算出)は約7.6倍、時価総額は約913億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線がサポートラインの形だ。好業績を評価して2月高値1353円を試す展開が期待される。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

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