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ソフトクリエイトホールディングスは戻り歩調で2月高値に接近、19年3月期も増収増益予想
- 2018/5/14 06:30
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
ソフトクリエイトホールディングス<3371>(東1)は、ECサイト構築ソフトや不正接続防止製品を主力としてソリューション事業を展開している。18年3月期は計画超の2桁増収増益だった。19年3月期も増収増益予想である。株価は戻り歩調で2月高値に接近している。
■ECサイト構築ソフトと不正接続防止製品で首位
ECソリューション事業(ECサイト構築パッケージソフト「ecbeing」の販売・保守から、ECサイト構築・運用支援、データセンターでのホスティングサービス提供、ECプロモーション提供までの総合サービス)を主力として、SI事業(自社グループ開発ソフトの販売、基幹系システムの受託開発)および物品販売事業(法人向けIT機器販売など)も展開している。
ECサイト構築実績は中堅・大手企業向け中心に国内首位である。またECサイト構築実績の積み上げに伴う運用支援・保守などストック型収益が拡大基調である。SI事業ではセキュリティ製品「L2Blocker」が、不正接続防止ツール市場における累計導入社数で第1位を獲得している。
18年3月期のセグメント別売上構成比はECソリューション事業46%、システムインテグレーション事業26%、物品販売事業28%だった。
連結子会社はソフトクリエイト、ecbeing、およびエイトレッド<3969>である。17年11月にはソフトクリエイトが、監視システム開発やシステムコンサルティングなどを展開するY2Sと業務・資本提携し、Y2Sを持分法適用関連会社とした。また18年4月には、オウンドメディア支援事業やコンテンツマーケティング支援事業を展開するエートゥジェイを子会社化した。
■18年3月期は計画超の2桁増収増益、19年3月期も増収増益予想
18年3月期の連結業績は、売上高が17年3月比13.6%増の155億96百万円、営業利益が10.5%増の17億07百万円、経常利益が10.7%増の17億93百万円、純利益が13.4%増の11億45百万円だった。計画超の2桁増収増益だった。
ECソリューション事業でインターネット広告売上高、ECサイト構築パッケージソフト「ecbeing」の販売、保守・ホスティング売上高が拡大した。システムインテグレーション事業のワークフロー「X―point」や、独自サービス「SCクラウド」も拡大した。売上総利益率は31.8%で0.7ポイント上昇、販管費比率は19.9%で0.2ポイント上昇した。営業外では持分法投資利益が増加した。
セグメント別には、ECソリューション事業の売上高が11.7%増の72億05百万円で経常利益が20.0%増の16億41百万円、システムインテグレーション事業の売上高が24.0%増の40億44百万円で経常利益が9.9%増の9億50百万円、そして物品販売事業の売上高が8.3%増の43億46百万円で経常利益が15.7%減の85百万円だった。
19年3月期連結業績予想は、売上高が18年3月比16.7%増の182億03百万円、営業利益が2.2%増の17億44百万円、経常利益が0.6%増の18億04百万円、純利益が1.0%増の11億57百万円としている。
積極的な人材採用に伴う人件費の増加、製品機能充実のための費用の増加、エートゥジェイを子会社化したことに伴うのれん償却(1億40百万円を想定)などで増益率が鈍化するが、2桁増収に伴う売上総利益の増加で吸収する見込みだ。なお、のれん償却を除くベースでは、営業利益は18.4%増益、経常利益は8.4%増益、純利益は12.1%増益の見込みとしている。
18年3月期の配当は17年3月期と同額の年間20円(第2四半期末10円、期末10円)とした。19年3月期の配当予想は18年3月期と同額の年間20円(第2四半期末10円、期末10円)で、予想配当性向は23.2%となる。
■株主優待制度は3月末と9月末の年2回実施
株主優待制度は毎年3月31日および9月30日現在の1単元(100株)以上保有株主に対して実施している。優待内容は保有株数および保有期間に応じてオリジナルQUOカードを贈呈する。
■株価は戻り歩調で2月高値に接近
4月2日発表の自己株式取得(取得株式総数の上限10万株、取得価額総額の上限1億70百万円、取得期間18年4月2日~18年5月31日)について、4月30日時点の累計取得株式総数は4万900株となっている。
株価は3月の直近安値圏1400円近辺から切り返して戻り歩調だ。5月9日には1834円まで上伸して2月高値1926円に接近している。
5月11日の終値1720円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS86円35銭で算出)は約20倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は約1.2%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS637円52銭で算出)は約2.7倍である。時価総額は約237億円である。
週足チャートで見ると13週移動平均線が26週移動平均線を上抜くゴールデンクロスが接近している。上値を試す展開が期待される。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)