ヨコレイは9月通期の2ケタ増益見通しと期末3円増配の見込みを据え置く

■第2四半期は食品販売事業の畜・農産品が伸びなかったが売上高は4.6%増加

 ヨコレイ(横浜冷凍)<2874>(東1)が14日発表した2018年9月期の第2四半期連結決算(17年10月~18年3月累計)は、冷蔵倉庫事業が好調に推移し、食品販売事業も水産品が好調で、売上高は前年同期比4.6%増加して827億8000万円となった。一方、営業利益は同17.9%減少して25億9300万円となり、食品販売事業のうち畜産品、農産品での単価下落などの影響を受けた。純利益は16億4400万円(同6.8%減)となった。3月中間配当は前年同期と同額の1株10円の見込み。

■冷蔵倉庫事業は新規稼動の幸手物流センターのフル稼働など寄与し増収増益

 冷蔵倉庫事業では、新設した東京羽田物流センターの立ち上げ時の一時経費等の計上や減価償却費の増加、などがあったものの、17年6月に新規稼動した幸手物流センターがフル稼働状態に達したこと、顧客ニーズに立った拠点を軸にしたサービスの拡大により、集荷が拡大し保管料収入も増加した。タイの連結子会社THAI YOKOREI CO.,LTD.は各センターの業績が大きく回復した。冷蔵倉庫事業の売上高は129億2700万円(前期比2.6%増)、営業利益は32億2100万円(前期比5.1%増)となった。

 食品販売事業では、主力商材の市場価格の高騰により荷動きが停滞する厳しい環境の中での事業展開となり、畜産品、農産品は需給バランスの崩れや単価下落の影響を受け減収減益となった。一方、水産品は、ノルウェーのトラウト養殖事業を始め、鮭鱒、サバの輸出が収益に貢献したため増収増益となった。食品販売事業の売上高は698億2400万円(前期比4.9%増)、営業利益は5億8800万円(前期比53.4%減)となった。

 しかし、今期は、17年10月にスタートさせた第6次中期経営計画「Growing Value 2020」(3ヵ年)に基づき、冷蔵倉庫事業では「マーケットインに応える革新と進化」を目指し、食品販売事業では「食料資源の開発と食プロデュースによる安定供給構造の構築」を目指して、事業運営方針の各施策に取り組んでおり、9月通期の連結業績見通しは2ケタ増益を据え置いた。売上高は1630億円(前期比2.5%の増加)、営業利益は70億円(同35.1%の増加)、純利益は40億円(同19.0%の増加)、1株利益は76円51銭。また、9月期末配当は13円の見込み(前年同期比3円の増配)とした。(HC)

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