【話題株】うかい:「日本に旅行したらぜひ日本の店に行ってみたい」訪日観光客が増加

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■高級和洋食を通じて「日本の食文化」とともにブランドを世界に発信

 「非日常空間」の高級和洋食レストランなどを展開するうかい<7621>(JQS)は、今期・2019年3月期、2020年の東京オリンピック・パラリンピックなどを見据えて確実な成長と安定した収益基盤の確保を目指し、戦略的な投資として、店舗設備の改修や新規出店、人材の確保・育成、ブランドの研鑽、国際的なブランド発信などに取り組んでいる。

 17年11月にグランドオープンした「うかい亭 高雄(カオシュン)」(台湾/高雄市)は同社にとって初の海外店舗になるが、つい最近は、「日本に旅行したらぜひ日本の「うかい」に行ってみたいということで都内の店舗に見えた訪日観光客がおられた」(同社)という。4年越しで準備を進めてきたこともあり、ブランド発信などは想定を上回る手応えのようだ。同社では、同点に続き、18年秋に台湾で2店目となる「The UKAI TAIPEI」(台湾/台北市)のオープンを計画している。

 17年3月には鉄板料理の「六本木うかい亭」(東京都港区)と割烹料理の「六本木 kappou ukai」(同)を六本木地区で2店舗同時にオープンした。同社の鉄板料理店といえば、17年11月に初来日したトランプ大統領と安倍首相が「銀座うかい亭」(東京都中央区)で高級和牛などを堪能したと伝えられて注目された。また、銀座うかい亭は、女優・米倉涼子さん主演のドラマ「ドクターX~外科医・大門未知子~」(テレビ朝日系)にも登場して注目された。

 鉄板料理の六本木うかい亭と割烹の六本木 kappou ukaiでは、ハイエンドな六本木の地で国内外の大切なお客様をお迎えするような場面で、日本が誇る鉄板料理と割烹料理の2ブランドを「日本の食文化」とともに世界へ発信することをめざす。

 また、高級洋菓子「アトリエうかい」の展開では、JR品川駅の構内と京王電鉄・調布駅(東京都調布市)の商業施設「トリエ京王調布」に17年7、9月それぞれ常設店をオープンし、販売力の強化とブランドの発信に努めている。これ以前から大阪地区などで期間限定キャンペーンなどを行ってきたためか、JR品川駅の店舗では、関西や西日本から出張や旅行などで東京に来た方が商品を求めて立ち寄る例が多いという。

 18年3月期の業績(5月17日発表)は、売上高が5.3%増加して132億3800万円となり、それまでの会社側予想を3%近く上回り、純利益は積極出店などにより同9.1%減の2億1800万円だったが、こちらは会社側予想を90%上回った。

 今期・19年3月期の業績見通しは、前3月期に出店した4店舗が通年で貢献することなどにより、売上高は141億1500万円(前期比6.6%増)の見込みとし、戦略的な人材育成や既存店舗の改修などを継続するため、経常利益は3億5400万円(同3.0%増)、純利益は1億9900万円(同9.0%減)、1株利益は38円02銭としている。(HC)

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