【アナリスト水田雅展の銘柄診断】山田コンサルティンググループ中期成長力を評価して高値更新、一段高の可能性

【アナリスト水田雅展の銘柄分析

 経営・財務・M&Aなどのコンサルティング事業を展開する山田コンサルティンググループ<4792>(JQS)の株価は高値更新の展開だ。18日は3665円まで上伸した。中期成長力、2%台の配当利回りを評価して上値追いの展開だろう。三角保ち合いから上放れの形であり一段高となりそうだ。

 各種コンサルティング事業を展開するグループの純粋持株会社である。傘下の事業会社では、山田ビジネスコンサルティングが経営・財務・事業承継・M&A支援などの経営コンサルティング事業、山田FASがM&A・企業再編の財務アドバイザイリー業務や中堅・中小企業対応M&A関連業務などの資本・株式・株主に関するコンサルティング事業、山田不動産コンサルティングが不動産有効活用などの不動産コンサルティング事業、東京ファイナンシャルプランナーズがFP資格取得講座などのFP関連事業、キャピタルソリューションおよび投資事業有限責任組合が投資ファンド事業(事業承継ファンド)を展開している。

 中期経営目標としてROE20%以上を掲げ、重点戦略としては、大手金融機関・証券会社・地方金融機関・提携会計事務所との連携強化、中堅・中小企業対応M&A関連分野の拡大、中国現地法人およびシンガポール支店を拠点とした中国・アジア展開の強化などを推進している。投資ファンド事業では、事業承継問題を抱えている優良な中堅・中小企業をターゲットとして、投資リスクを最小限に抑えながら投資案件を発掘している。

 またコンサルティングニーズが「事業再生」だけでなく「事業成長」も顕在化しているため、こうしたニーズに対応すべく「事業再生コンサルティング中心」から「事業成長コンサルティング」も大きな柱とするビジネスモデルへの変換を進めている。

 今期(15年3月期)の連結業績見通し(10月23日に増額修正)は売上高が前期比8.3%増の84億円、営業利益が同11.9%増の19億20百万円、経常利益が同9.6%増の19億70百万円、純利益が同26.0%減の12億円としている。配当予想(5月8日公表)は年間90円(第2四半期末45円、期末45円)で、13年10月1日付の株式100分割を考慮すると実質的に前期比10円増配となる。

 純利益は前期計上した関係会社株式売却益や子会社間合併に伴う繰延税金資産計上の一巡で減益見通しだが、専門コンサルとしての認知度が向上した効果で、経営コンサルティング事業、資本・株式・株主に関するコンサルティング事業、不動産コンサルティング事業が好調に推移して営業増益見通しだ。

 第3四半期累計(4月~12月)は前年同期比6.1%増収、同8.3%営業減益、同4.4%経常増益、同35.1%最終減益だった。販管費の増加で営業減益、関係会社売却益の一巡や税金費用の増加で最終減益だったが、売上面は、経営コンサルティング事業で事業承継関連、資本・株式・株主に関するコンサルティング事業でM&A仲介案件などが好調に推移して増収だった。経常利益は外国債券投資に係る為替差益が寄与した。

 なお四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月~6月)20億86百万円、第2四半期(7月~9月)20億59百万円、第3四半期(10月~12月)18億25百万円で、営業利益は第1四半期5億33百万円、第2四半期4億28百万円、第3四半期2億48百万円である。大型案件計上などで四半期収益が変動しやすい収益構造だが、概ね順調に推移しているようだ。

 通期見通しに対する第3四半期累計の進捗率は売上高が71.1%、営業利益が63.0%、経常利益が73.6%、純利益が74.8%である。営業利益の進捗率がやや低水準の形だが、第4四半期(1月~3月)に事業承継関連およびM&A関連の一部がまとまって売上計上される予定としている。

 大型案件の売上計上や投資ファンド事業のイグジットなどで、四半期収益は変動しやすい収益構造であることを考慮すれば概ね順調な水準であり、通期増額の可能性もありそうだ。そして中期的にも収益拡大基調が期待される。

 なお14年5月に発表した自己株式取得(取得株式総数の上限10万株、取得価額総額の上限2億円、取得期間14年6月1日~15年3月20日)については、15年2月28日時点累計の取得株式総数が6万2700株、取得価額総額が1億9973万6900円となっている。

 株価の動きを見ると高値更新の展開だ。3月17日に3660円を付けて2月20日の3575円を突破し、18日は3665円まで上伸した。中期成長力を評価する流れに変化はないようだ。

 3月18日の終値3655円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS248円97銭で算出)は14~15倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間90円で算出)は2.5%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS1518円77銭で算出)は2.4倍近辺である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線がサポートラインとなって強基調を維持している。中期成長力、2%台の配当利回りを評価して上値追いの展開だろう。三角保ち合いから上放れの形であり一段高となりそうだ。

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