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サンウッドは下値固め完了感
- 2018/6/11 06:26
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
サンウッド<8903>(JQ)は、東京都心部中心に高品質・高価格帯の新築分譲マンションの開発・販売を展開している。19年3月期は横ばい予想だが、株価のネガティブ反応は限定的で下値固め完了感を強めている。
■新築分譲マンションの開発・販売
東京都心部の港区・渋谷区を中心に、高品質・高価格帯の新築分譲マンションの開発・販売を展開している。
ブランドメッセージに「上質な暮らしを仕立てる」を掲げ、都市生活者に必須の「プライバシーに配慮した設計」や、自由度の高い設計変更対応の「オーダーメイドプラス」を特徴としている。18年3月には「オーダーメイドプラス」の新たな取り組みとして「パッケージオプション」サービスを開始すると発表した。
13年11月にタカラレーベン<8897>と資本業務提携している。タカラレーベン埼玉・千葉中心に郊外で1次取得層向け、サンウッドは東京都心部で富裕層向けという形で棲み分けされている。
中期目標として21年3月期売上高150億円、営業利益10億円を掲げている。事業エリアや商品ラインアップの拡大、賃貸収入を得ながらバリューアップ後に売却する不動産ソリューション事業による安定収益の獲得、などの施策を推進する。なお株主優待制度は実施せず、配当金による利益還元を基本方針としている。
■19年3月期は横ばい予想、20年3月期の収益拡大期待
19年3月期の非連結業績予想は、売上高が18年3月期比3.1%増の117億50百万円、営業利益が0.2%増の5億58百万円、経常利益が15.7%現の3億58百万円、純利益が1.0%増の3億08百万円としている。配当予想は18年3月期と同額の年間25円(期末一括)で、予想配当性向は38.4%となる。
売上高の計画は不動産開発事業が2.5%増の96億84百万円、リノベーション事業が8.1%増の16億10百万円、賃貸事業が12.8%増の3億66百万円、その他事業が34.7%減の88百万円としている。
不動産開発事業の引き渡しはサンウッド青山(19年1月予定、12戸)、共同事業のガーデンテラス西馬込(19年3月予定、43戸)等を予定している。また東上野プロジェクトや宮崎台プロジェクト等のソリューション物件の売却も予定している。さらに20年3月期以降に竣工予定の広尾プロジェクト(仮称)の販売開始を予定している。
19年3月期は横ばい予想だが、20年3月期以降には分譲マンションで広尾プロジェクト、虎ノ門プロジェクト、阿佐ヶ谷プロジェクト、大泉学園プロジェクト等を予定している。20年3月期の収益拡大を期待したい。
■株価は下値固め完了感
株価は安値圏だが、600円近辺で推移して下値固め完了感を強めている。19年3月期横ばい予想に対するネガティブ反応は限定的だ。
6月8日の終値590円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想のEPS65円06銭で算出)は約9倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間25円で算出)は約4.2%、前期実績PBR(前期実績のBPS785円21銭で算出)は約0.8倍である。時価総額は約29億円である。
週足チャートで見ると52週移動平均線を割り込んだが、下値固め完了して反発を期待したい。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)