【株式評論家の視点】アグロ カネショウは上場来高値を更新、グローバルGAP認証取得支援等新サービス提供が大きく見直される

株式評論家の視点

 アグロ カネショウ<4955>(東1)は、1951年(昭和26年)8月に設立した、野菜・果樹・花卉等向けを主体とする農薬専業メーカーで、独自に築き上げた流通チャネルと農家様への技術普及活動を通じて、食の安全や農業の質の向上に寄与するため尽力している。「果樹・野菜向けに特化」、「土壌消毒剤に強み」、「農家密着型経営」、「研究開発・海外展開」の4つの強みを発展の原動力としている。

 経営理念である「我が信条」(お客様のため、社員のため、社会のため、株主のためという4か条)ならびに「どこまでも農家とともに」をモットーとして技術普及・販売を展開している。100年企業を目指すために、「Lead The Way 2025」をスローガンとした「長期事業計画」ならびに「中期事業計画」の3年目に突入し、引続き「強固な経営基盤づくり」のため社内外で活動している。


 今19年12月期第1四半期業績実績は、売上高48億5400万円(前年同期比2.4%増)、営業利益9億8800万円(同13.7%減)、経常利益9億5200万円(同15.4%減)、純利益6億7500万円(同4.0%減)に着地。

 今19年12月期業績予想は、売上高159億0200万円(前期比9.0%増)、営業利益23億7100万円(同13.1%増)、経常利益23億7900万円(同13.6%増)、純利益13億1600万円(同31.5%減)を見込む。年間配当は、22円(第2四半期末10円、期末12円)継続を予定している。

 株主優待は、毎年12月末日現在の株主名簿に記載または記録された、同社株式1単元(100株)以上保有している株主を対象に行っている。100株以上を対象に全国共通おこめ券2枚(2㎏相当分)、100株以上かつ1年以上継続保有を対象に全国共通おこめ券4枚(4㎏相当分)の贈呈を予定している。

 株価は、1月25日に年初来安値2089円、3月23日安値2113円と下げて底値を確認し上昇。6月11日に2945円と買われ同8日につけた上場来高値2931円を更新している。同社が「どこまでも農家とともに」をモットーに現場密着型の農薬の技術普及活動と販売を行っているが、3年前に開始した農業生産をサポートするための土壌診断サービスが順調に拡大しているほか、国内農業の強化・発展に貢献するため、農業ベンチャーであるファームアライアンス社と業務提携を図ることで、ファームアライアンス社のグローバルGAP認証取得支援と生産情報管理のためのシステムを活用した生産者向けの新たなサービスの提供を行うことが大きく見直されている。逆日歩のつく信用好需給で、9か月移動平均線がサポートしており、上昇トレンドが継続しそうだ。(株式評論家・信濃川)

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