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マルマエは調整一巡感、受注好調で18年8月期大幅増収増益予想
- 2018/6/13 06:31
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
マルマエ<6264>(東2)は半導体・FPD製造装置に使用される真空部品などの精密切削加工事業を展開している。受注好調で18年8月期大幅増収増益予想である。5月の受注残高も前年比34.6%増と好調であり、再増額の可能性もありそうだ。株価は調整一巡感を強めている。なお6月29日に第3四半期決算発表を予定している。
■真空部品や電極などの精密切削加工事業を展開
半導体・FPD(フラットパネルディスプレー)製造装置に使用される真空部品や電極などの精密切削加工事業を展開している。
収益拡大戦略として、需要拡大基調の半導体分野の生産力強化・生産性向上、作業補助・介護ロボットの開発(鹿児島大学と共同研究)などを推進している。
半導体分野の需要拡大に対応するため、パイオニアプラズマディスプレイ鹿児島工場の一部を取得し、出水事業所として18年4月操業開始した。新たに電子ビーム溶接関連の生産も開始した。
■18年8月期大幅増収増益予想、受注好調で再増額の可能性
18年8月期の非連結業績予想(5月12日に増額修正)は、売上高が17年8月期比48.9%増の45億20百万円、営業利益が64.9%増の12億60百万円、経常利益が68.2%増の12億40百万円、純利益が61.7%増の8億70百万円としている。
半導体分野は生産能力増強の進展も寄与して受注が拡大基調である。FPD分野の受注も計画を上回る水準で推移している。労務費や減価償却費の増加、出水事業所取得に伴う登録免許税の発生などを吸収して大幅増益予想である。
なお月次受注残高(速報値)を見ると、18年5月は半導体分野が7億85百万円(前月比3.5%減、前年同月比26.5%増)、FPD分野が3億60百万円(前月比0.4%減、前年同月比68.5%増)、その他分野が10百万円で、合計が11億56百万円(前月比2.2%減、前年同月比34.6%増)だった。18年8月期予想は再増額の可能性がありそうだ。
配当予想は年間20円(第2四半期末10円、期末10円)としている。17年3月1日付株式2分割を考慮して17年8月期を年間10円に換算すると10円増配となる。予想配当性向は27.4%となる。
なお18年8月期を最終年度とする中期計画の進捗について、売上高(目標40億円)と営業利益(目標10億円)は達成するが、配当性向(目標35%)は設備投資に注力するため未達となる。また期間中の東証1部への市場変更は、社内体制強化の遅れで達成困難となったが、引き続き最短での1部指定を目指すとしている。
■株主優待制度は毎年8月末に実施
株主優待制度は、毎年8月末日現在、6ヶ月以上継続して1単元(100株)以上(17年3月1日付株式2分割後)保有株主を対象として、クオカード1000円分を贈呈する。17年8月期末から実施している。
■株価は調整一巡感
株価(17年3月1日付で株式2分割、18年1月1日付で東証マザーズから東証2部に市場変更)は、5月の戻り高値圏1800円近辺から反落したが、4月の直近安値1439円まで下押すことなく調整一巡感を強めている。
6月12日の終値1566円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS73円04銭で算出)は約221倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は約1.3%、前期実績PBR(前期実績のBPS263円36銭で算出)は約5.9倍である。時価総額は約187億円である。
週足チャートで見ると52週移動平均線が下値を支える形だ。反発を期待したい。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)